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『ばけねこぞろぞろ』(石黒亜矢子) [読書(小説・詩)]

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ぎゃおぎゃお にゃおにゃお
とおくの ほうから ぶきみな こえが
にぎやかに きこえてきた。

トンがささやいた。
「ばけねこ ぞろぞろ……」
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 飼猫のトンをいじめてお母さんに叱られた「おれ」。その夜、トンに連れられて夜の街に出てみると、出るわ出るわ、ばけねこ、ぞろぞろ。妖怪好き、猫も好き、じゃあ両方描いちゃえ、という清々しいまでに欲望に忠実な絵本。単行本(あかね書房)出版は2015年3月です。


帯より
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迫力まんてん!!
はば79cmの
大見開きページで
ばけねこたちが
ぞろぞろ 歩く!!
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 というわけで、内側に折り畳まれたページを両側に開くと、幅79センチ、4ページ分の見開きで、化け猫百鬼夜行絵図がばばーっん、と拡がる絵本です。登場する化け猫たちはこんな感じ。

かさねこ、みあげにゃうどう、いっぽんにゃだら、ねこかしゃ、にゃっぺふほふ、にゃっぺらぼう、ねこぼうず、ぶるぶるねこ、ねこかしゃ、にゃらげ、とうふにゃぞう、ぶんぶくにゃがま、にゃとろし、ねこだま、にゃくめ、ががんにゃ、つちねこ、……。

どんな妖怪でも「ねこ」「にゃ」をつければ化け猫だという、この強引さすごい。つちねこ、って『よん&むー』(伊藤潤二)のネタか、などと思わず心の中でつっこんでしまいましたが、よく考えれば、著者は『よん&むー』の飼い主「A子さん」なのでした。

 というわけで、妖怪ウォッチの原作、だとか、ジバニャンのモデルが出てくる、などと言いくるめて、親戚の子供にプレゼントする予定。喜んでくれるといいな。


タグ:絵本
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