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『ドーナツの穴は何のため? 「かたち」の雑学事典』(知的生活追跡班:編) [読書(教養)]

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 本書は、日常でよく目にしているにもかかわらず、言われてみれば気になるモノや商品、ロゴマーク、記号、看板、食べ物、建物などの「かたち」のなりたちをコンパクトに紹介した一冊だ。
 たとえば、爪楊枝に彫ってあるミゾの意外な役割だったり、新幹線の鼻がグングン伸び続けているワケ、排水パイプがSの字に曲がっている理由など、ふだんなら気にもとめないものに目を向けてみると、意外な歴史や開発秘話、与えられた使命など、世の中のウラ側が透けて見えてくる。
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 ものの「かたち」の背後にある様々な事情や意外な理由を教えてくれる雑学本。文庫版(青春出版社)出版は2020年11月、Kindle版配信は2020年11月です。

・うまい棒はなぜ真ん中が空洞なのか
・日清のカップヌードル、カレー味だけ麺が太い理由
・ボクシングやプロレスのリングはなぜ「リング」というの?
・コロナウイルスはなぜ「コロナ」なの?

 NHK-Eテレの毎朝夕番組0655/2355に「仮説」というコーナーがあって、角砂糖ってどうやって作るの? マスクメロンのあの模様は何? コンビニに置いてあるプリンは表面がいい具合に焦げているけど容器を溶かさずにどうやって焦がしてるの? といった些細だけど気になる疑問を取り上げるのですが、そんな感じの雑学のうち「かたち」に関するものを集めたのが本書です。知れば誰かに話したくなるネタがいっぱい。


〔目次〕

第1章 あの商品、あのロゴ、あの業界にまつわるかたちの不思議
第2章 よく使っているのに知らないかたちの秘密
第3章 ニュースがもっと面白くなるかたちの疑問
第4章 デキる大人は知っている! 教養が深まるかたちの話
第5章 “ヘン”なものには理由がある! 気になるあのかたちのナゾ




第1章 あの商品、あのロゴ、あの業界にまつわるかたちの不思議
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 マクドナルドのMは英語のMからきていると信じている人も多いはずだ。しかし、あのMはマクドナルドの頭文字ではないといったら驚くだろうか。それどころか、あのかたちはアルファベットのMでさえないのだ。
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文庫版p.29

 うまい棒、カップヌードル、かっぱえびせんなどの食べ物。Amazon、アップル、マクドナルド、フェデックスなどの企業ロゴ。パンタグラフ、レール、路線図など電車まわり。各種商品の「かたち」に込められている意味を紹介します。


第2章 よく使っているのに知らないかたちの秘密
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 街中の自動販売機にはコインの投入口が必ず設置されている。そのコイン投入口には、縦と横の2種類があることに気づいているだろうか。
 駅などの販売機のコイン投入口は縦向きで、飲料水などの自動販売機は横向きのものが多い。なぜなら、設置側のある“事情”が反映されているからなのだ。
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文庫版p.47

 調味料や飲料の容器。自販機や新聞や名刺。トイレやマンホール。パンやドーナツ。身近にあるさまざまなものの「かたち」の理由を解きあかします。


第3章 ニュースがもっと面白くなるかたちの疑問
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 なぜ新型コロナウイルスの名前には、「コロナ」という言葉が入っているのだろうか。じつはそこに、このウイルスの感染拡大の重要な要因のひとつがひそんでいる。
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文庫版p.106

 コロナウイルス、オリンピック、スポーツ、国旗など、ニュース番組でよく見かける「かたち」について解説します。


第4章 デキる大人は知っている! 教養が深まるかたちの話
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 森の中で道に迷ったとき、方位磁石を持っていない、太陽も星も出ていないとなったら切り株を探すといい。年輪の幅が広くなっている方が南だ――。
 これはよく耳にする雑学ネタだが、じつは間違っている。
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文庫版p.150

 数学記号、地図記号、建物など、学術的な「かたち」がどうしてそうなっているのかを解説します。


第5章 “ヘン”なものには理由がある! 気になるあのかたちのナゾ
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 ボクシングやプロレスの闘いの場といえば、ロープが張られた四角いリングである。
 だがリングと聞けば、ふつうは「輪」を指すものだ。なぜ、まるくもないのにリングと呼ばれているのか。これにはボクシングのルーツが関係している。
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文庫版p.160

 ファスナー、ワイシャツ、ハンカチ、ネクタイ、帽子などの衣服。ラムネびん、餃子、パラボラアンテナなど、特徴的な「かたち」の背後にある事情を解説します。





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『あるときはぶかぶかの靴を、あるときは窮屈な靴をはけ(2)』(河野聡子) [読書(教養)]

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 私が「面白い」と思うだろう本を木原先生が先回りして翻訳してくれているのではないかと考えてしまうほど、木原先生が翻訳した本は私の好みなのです。そのため私は新聞書評に取り上げる本を選ぶ時、意識せず木原先生の翻訳になる小説を頻繁に候補にあげる傾向があり、2019年から2020年にかけては3冊も取り上げてしまいました。外国文学との出会い方にもいろいろあると思いますが、自分の好みにあう翻訳者をみつけるととても幸福になれますので、これぞと思う翻訳者に出会いましたら、その名前で検索をかけて読んでいく、というのはぜひおすすめしたいと思います。
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コラム〔翻訳者で選ぶ本〕より


 西日本新聞に寄稿された書評から外国文学を中心に再録した『あるときはぶかぶかの靴を、あるときは窮屈な靴をはけ』の第二弾。通販サイト、および前作の紹介は次のとおりです。


あるときはぶかぶかの靴を、あるときは窮屈な靴をはけ(2)
https://tolta.stores.jp/items/5f9a626b8a457205f8668246


2018年11月27日の日記
『あるときはぶかぶかの靴を、あるときは窮屈な靴をはけ』
https://babahide.blog.ss-blog.jp/2018-11-27


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 家にいながらにして、ときに思いもよらない奇跡的な出会いがあるのもまた読書という行為です。2020年は多くの人が「家にいる」ことになった年ですが、書物による旅はおわることがなく、これからも続いていくでしょう。
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「まえがき」より



ウィリアム・ギャディス『JR』
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 特異な文体で書かれた二十世紀の奇書がついに翻訳された。あらかじめ断っておかなければならない。本書はものすごく読みにくい小説である。下手や難解というわけではなく読みにくいのだ。にもかかわらずものすごく面白い、つまり異常な小説である。
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「二十世紀の偉業、もっとも異常な小説から」より


デイヴィッド・マークソン『ウィトゲンシュタインの愛人』
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 本書では主人公がおかれた絶対的な孤独のなかで、意識がさまようままに言葉が紡がれる。一文ごとに改行された文章は平易だが、たまに「二階の存在しない家の二階にあるトイレは何階にあるのかという疑問」といったフレーズがあらわれ、立ち止まってその意味を考えこんでしまう。
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「世界で最後のひとりになって」より


ヴィンス・ヴォーター『コピーボーイ』
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 丁寧な翻訳もあいまって、ひとつひとつの言葉をじっくり読みたいという気分にさせられる。映画やドラマを見るように、小説を読むことで未知の時代と場所の風景を知る経験を、海外文学に不慣れな人にもぜひ味わってほしい、そういいたくなる一冊である。
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「感情を育てる経験について」より





タグ:河野聡子
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『番号は謎』(佐藤健太郎) [読書(教養)]

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 書くに当たって意識したのは、単なる雑学集にとどまらず、「番号という切り口を通して、人類の営みに光を当てるものにしたい」ということであった。そうして見ていくと、通常は空気のように気に留めることのない番号に、いろいろなこだわりを持って接している人々の姿が見えてくる。番号で呼ばれることを忌み嫌い逆上する者、キリ番を手に入れるために行列する者、望みの番号を手に入れるために大枚をはたく者、番号によって富を手に入れる者、身を滅ぼす者などなど実にさまざまで、人間とはおかしな生き物だと思う。まあそんな事例を嬉々として集め、本など書いている奴が一番おかしいと言われれば返す言葉がないが。
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新書版p.231


 電話番号、郵便番号、背番号、ISBN、バージョン番号。私たちの身近にある番号はどのようにして決められているのか。ときおり欠番や謎めいた配置が見られるのはどういうわけか。番号にまつわる様々な謎や疑問に答える本。新書版(新潮社)出版は2020年8月、Kindle版配信は2020年8月です。


〔目次〕

1. 10桁は田舎者の象徴? -電話番号
2. 不思議な順序にはわけがある -郵便番号
3. 混沌と抗争のナンバー史 -自動車のナンバープレート
4. 魔境を照らす一筋の光 -鉄道にまつわる番号
5. 国道100号が存在しないわけ -道路にまつわる番号
6. 番号界の絶滅危惧種 -ナンバー銀行
7. プライドと序列意識の間で -ナンバースクール
8. 「四戸」はどこへ消えた? -地名と番地
9. 選手が背負うもう一つの顔 -野球の背番号
10. 神様は10番がお好き -サッカーの背番号
11. サーキットに散った伝説の27番 -F1レース
12. 腱鞘炎を防いだ縞模様 -バーコード
13. 情報のいたちごっこは続く -図書分類
14. 数字に現れた出版業界の勢力図 -ISBN
15. 無限に挑んだ男たち -天体の番号
16. 空き番号に潜むドラマ -欠番
17. 目には見えない神の数字 -原子番号
18. 交響曲マイナス1番を書いたのは? -音楽
19. 視聴率はチャンネル番号で決まる? -テレビチャンネル
20. ウィンドウズ8は6.2 -バージョン番号
21. 文化と見栄とプライドと -型番
22. 「究極の番号」は問題山積 -マイナンバー




1. 10桁は田舎者の象徴? -電話番号
2. 不思議な順序にはわけがある -郵便番号
3. 混沌と抗争のナンバー史 -自動車のナンバープレート
4. 魔境を照らす一筋の光 -鉄道にまつわる番号
5. 国道100号が存在しないわけ -道路にまつわる番号
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携帯電話の090-1234-5678番は、なんと5500万円で取引されるという。単なる数字の並びに、家一軒分もの価値が生じるというのも不思議なことではある。良番には、理屈を超えて人を引きつける魔力があるのだろう。
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新書版p.24

 電話、郵便、自動車、鉄道、道路など、通信や輸送に関わる番号について。




6. 番号界の絶滅危惧種 -ナンバー銀行
7. プライドと序列意識の間で -ナンバースクール
8. 「四戸」はどこへ消えた? -地名と番地
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 だが、一から順に揃ったナンバリング地名となるとそう多くはない。この類で最も大規模なのが、青森県東部から岩手県北部にかけて並ぶ、一戸~九戸までの地名だろう。平成の大合併の荒波を乗り越え、いずれも地方自治体名として生き残っている。(中略)ただしこれらの地名にはいくつか謎も残っている。たとえば一戸から九戸までのうち、四戸だけが存在しない。もともとなかったとする説と、消滅したという説があり、八戸市櫛引地区や、五戸町志戸岸などが「幻の四戸」の候補に挙げられている。
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新書版p.91

 銀行名、学校名、地名など、施設や場所の名称に含まれる番号について。




9. 選手が背負うもう一つの顔 -野球の背番号
10. 神様は10番がお好き -サッカーの背番号
11. サーキットに散った伝説の27番 -F1レース
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ポルトガルのパウロ・フットレは、ウェストハムに所属した際に16番を与えられたことに激昂し、弁護士を立ててまで10番を要求した。結局彼は10万ポンド(約1274万円)を支払って背番号10番を手に入れたというから、そのこだわりは尋常ではない。
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新書版p.119

 背番号やカーナンバーなど、スポーツにおける番号とそのこだわりエピソード。




13. 情報のいたちごっこは続く -図書分類
14. 数字に現れた出版業界の勢力図 -ISBN
15. 無限に挑んだ男たち -天体の番号
17. 目には見えない神の数字 -原子番号
18. 交響曲マイナス1番を書いたのは? -音楽
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 小惑星の名前が、番号から決められたケースも多くある。たとえば9000番小惑星は「HAL」と命名されている。いうまでもなく、「2001年宇宙の旅」に出てくるコンピュータHAL9000が由来だ。また9007番は下三桁に「007」を含むことから、「ジェームズ・ボンド」の名を与えられた。
 4321番小惑星は「ゼロ」と命名されていて、読み上げるとカウントダウンのようになる。13579番は「オールオッド」(全て奇数)、24680番は「オールイーブン」(全て偶数)と名付けられた。ひねってあるのは3142番「キロパイ」で、これは3142がちょうど円周率(パイ)の1000倍(キロ)であるところから来ている。
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新書版p.151


 書籍、天体、元素、音楽。学術芸術まわりの番号を取り上げて解説します。




12. 腱鞘炎を防いだ縞模様 -バーコード
19. 視聴率はチャンネル番号で決まる? -テレビチャンネル
20. ウィンドウズ8は6.2 -バージョン番号
21. 文化と見栄とプライドと -型番
22. 「究極の番号」は問題山積 -マイナンバー
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 ユニークなのは、複雑な葬式などの表記に用いられるソフトウェア「Tex」(テフと発音する)だ。数学者ドナルド・クヌースによって1978(昭和53)年に発表され、1989(平成元)年にはバージョン3が登場したが、作者はこれ以上の機能追加を行わないと発表した。その後は小規模な修正のみが行われ、そのたびにバージョンは3.14、3.141、3.1415……と円周率に近づいていっている。
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新書版p.202

 商店、TV、PCやソフト、そしてマイナンバーなど、身の回りの生活で使われている番号の意外なエピソードを紹介します。




16. 空き番号に潜むドラマ -欠番
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 恒星には天文学者フラムスティードがつけた番号があると述べたが、彼の厳格なデータにも、やはり不備はある。彼の記録したおうし座34番星の位置には、どう探しても恒星が存在しないのだ。実はこの星は、天王星であったことが後に判明している。天王星は1781年にウィリアム・ハーシェルが発見したことになっているが、実はその100年近くも前にフラムスティードがこれを見ていたわけだ。欠番にはドラマが秘められていることが多いが、これもそのひとつに数えられそうだ。
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新書版p.159

 整然と割り当てられているべき番号だが、不可解な欠番が存在することも多い。なぜ欠番となったのか、その背後にある意外な事情やドラマを紹介。





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『抗議するアートグラフィックス』(ジョー・リッポン、石田亜矢子:翻訳) [読書(教養)]

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 世界を変えようという思いから創作された、多方面にわたる素晴らしい抗議アート(プロテスト・アート)作品が本書に集合している。直感と機知に富んだビジュアルと言葉が、権力者に真実を突きつける。100年近く前の作品もあるが、作者の熱意と信念は今も光り輝いている。
 人権とは抽象的な概念ではない。人間性の最も素晴らしい現れである。平等・真実・正義の価値を反映させた共有価値に根ざしたルールなのだ。(中略)権利は石に刻まれた変更不能のものではなく、浸食を受けやすい。平和的に抗議を行う権利は自由社会の基盤である。それは表現の自由と密接に繋がっていて、ライターやアーティストは活動を展開し、私たちは作品を目にして笑い、涙し、歌い、楽しむのだ。そして自由が妨害された時には、怒るのだ。
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単行本p.171


 女性、性的少数者、黒人、難民、戦争、労働者、そして環境。虐げられたものたちの自由と尊厳を求める闘い、団結を訴えるポスター、絵画、チラシ、記事。「アートに政治を持ち込むな」などという馬鹿げた抑圧をものともせず、アートとは本質的に政治的な行為だとの信念に支えられたプロテスト・アート作品を世界中から集めた作品集。単行本(グラフィック社)出版は2020年8月です。


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 アートは命令しない。ただ参加を呼びかける。そして観客たちが体験し、感じることによって作品の意義が作られていく。つまりアートとは閉鎖された特異な存在ではなく、参加という共同行為によって存在するものなのだ。このプロセスを遂行するには、自分が自由であるように、他の人たちも自由でなければいけない。アートというのは本質的に肯定と参加による政治的な行為なのだ。
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単行本p.9




〔目次〕

はじめに:アニッシュ・カプーア
非合法な人間などいない
女性は紅茶のティーバッグのようなもの
もし私の頭に銃弾が撃ち込まれたら
平和を愛する人たちは
何も考えずに権力を重んじることは
憎悪とは、あまりにも大きな負担
地球がひとつではなく、ふたつあるかのように
あとがき:アムネスティ・インターナショナル





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『みんなのアマビエ』(水木しげる、西原理恵子、おかざき真里、松田洋子、永野のりこ、寺田克也、田中圭一、なかはら・ももた、他) [読書(教養)]

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 現代のアマビエは、絵だけにとどまらず、デフォルメされて彫刻、陶芸、ガラス、織物、和菓子、あみぐるみ…など様々な表現方法で楽しまれています。自粛要請で自宅にこもる日々の中、閉塞した気分をやわらげようと、クリエイターのみならず一般の人々も自作のアマビエを投稿し、見せあい、交流しています。
 そこで、ツイッターで「#みんなのアマビエ」のタグをつけて作品を募集したところ、
多くのアマビエが寄せられました。その中から編集部が厳選し、漫画家の方々が疫病退散の祈りを込めて投稿した作品とあわせて、87のアマビエを一冊にまとめたのが本書です。
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「はじめに」より


 ツイッターで集まった数多くの作品から選ばれた87のアマビエ作品集。単行本(扶桑社)出版は2020年5月、Kindle版配信は2020年5月です。

 疫病退散の祈りとウケ狙い。ヒトの心をがっちりつかみ今や海外にまで広まっているアマビエ。その姿を元にした作品集です。最初は8名の漫画家によるアマビエ画。水木しげるさんの妖怪画から、松田洋子さんのアマギエ画(や、山岸先生……)まで。

 続いて立体アマビエというか造形・工芸編が続きます。彫刻、水引、七宝焼き、刺繍、陶芸、粘土細工、彫金、だるま、張り子、切り絵、ステンドグラス、ガラス細工、鬼瓦、フェルト、ネイルアート、という具合に工芸作品が並んでいます。

 最後は絵画・イラスト編。ポップでキュートなアマビーが次々と。

 本を開く前は「読者の皆さんから寄せられたイラスト」みたいなクオリティを予想していたのですが、どれも本格的というか、アート作品として売り物になるレベル。アートカタログ的に楽しめる一冊としてぜひお手許に。

 アマビエの御利益? これがそうです。


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 最後の流行からおよそ140年。コロリならぬ新型コロナの流行に直面する私たちは、SNS上でアマビエの姿を見て、リツイートと二次創作によって拡散を続ける。
 では、御利益はあるのか?
 じつは亜種であるアマビエは「早々に私の姿を写して人々に見せよ」とは告げるが、その御利益は明言していない。
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単行本p.94





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