2015年を振り返る(4)[SF・ミステリ] [年頭回顧]
2015年を振り返る(4)[SF・ミステリ]
2015年に読んだジャンル小説としては、シャーリイ・ジャクスンの短編集『なんでもない一日』が印象に残っています。じわじわ怖くなってくる話、不可解さゆえに記憶に残り続ける話、かと思うと一転してユーモアあふれる話。感情を揺さぶられる短篇がぎっしり。テイストが近いアンソロジーとして『街角の書店 18の奇妙な物語』も熱烈推薦です。
『なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集』(シャーリイ・ジャクスン、市田泉:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-04
『街角の書店 18の奇妙な物語』(中村融:編)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-05
海外SFで素晴らしかったのは、まずはル=グィンの短篇集『世界の誕生日』。現実とは異なるジェンダーに基づいた社会で起きる情熱的な物語の数々が、私たちの思い込みを激しく揺さぶってくれます。世代宇宙船の「中間世代」を描いた中篇も心に残ります。
『世界の誕生日』(アーシュラ・K・ル=グィン、小尾芙佐:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11
水資源枯渇による環境難民問題が深刻化している近未来の米国南西部を舞台に、謀略と裏切りが渦巻く苛烈な水利権争いを描くパオロ・バチガルピの長編『神の水』も素晴らしい。環境危機に瀕した世界を描く名手に相応しい傑作です。
『神の水』(パオロ・バチガルピ、中原尚哉:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-06
「意識のアップロード」技術を具体的にどのようにして実現するのか、その最初期の開発過程を意外に感傷的に描くイーガンの長編『ゼンデギ』。不老不死、世代宇宙船といったSFの人気題材と、文化摩擦や政治問題、そして愛・信仰・人間性をめぐる真摯な問いかけを、組紐のように精微に、美しくまとめ上げたケン・リュウの短篇集『紙の動物園』。どちらも素敵です。
『ゼンデギ』(グレッグ・イーガン、山岸真:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-17
『紙の動物園』(ケン・リュウ、古沢嘉通:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-19
スパイアクション、スチームパンク、クライムサスペンスなど、様々なジャンルの美味しいところを集めて破綻ぎりぎりの際を暴走する『エンジェルメイカー』(ニック・ハーカウェイ)。UFOと黒服の男たち、秘かに操られてきた歴史、社会に紛れ込んでいる人間モドキなど、陰謀論とパラノイアの世界を真正面から描く『楽園炎上』(ロバート・チャールズ・ウィルスン)。色物というか、際物というか、どちらも個人的には大好きです。
『エンジェルメイカー』(ニック・ハーカウェイ、黒原敏行:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-25
『楽園炎上』(ロバート・チャールズ・ウィルスン、茂木健:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-20
古典の復刊としては、何と言ってもスタニスワフ・レムの『ソラリス』新訳。モノクロめいた印象が強かったソラリスが、どぎつい色彩あふれる世界へと上書きされてゆく興奮。ソラリス学の迷宮も新鮮に感じられます。
『ソラリス』(スタニスワフ・レム、沼野充義:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-24
他にジョン・ヴァーリィの傑作選、シリーズ物では『テメレア戦記』の最新刊、などが印象に残っています。
『逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作選』(ジョン・ヴァーリイ、浅倉久志・他:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-27
『テメレア戦記VI 大海蛇の舌』(ナオミ・ノヴィク、那波かおり:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-03
国内では、まずは上田早夕里さん。「妖怪探偵・百目」のシリーズが意外に短く完結してしまったのはちょっと残念。『薫香のカナピウム』も良かった。
『妖怪探偵・百目3 百鬼の楽師』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-24
『妖怪探偵・百目2 廃墟を満たす禍』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-14
『薫香のカナピウム』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-06
藤井太洋さんも、引き続き注目を集めた年でした。ビットコインなど仮想通貨をテーマとした『アンダーグラウンド・マーケット』、大型システム開発の現場をリアルに描いた『ビッグデータ・コネクト』、明暗くっきり分かれる二作とも楽しめました。後者はマイナンバー問題を扱ったタイムリーさもあって、大きな話題となりました。
『ビッグデータ・コネクト』(藤井太洋)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-24
『アンダーグラウンド・マーケット』(藤井太洋)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21
月村了衛さんの作品も、ハズレというものがなく、確実に楽しめました。
『槐(エンジュ)』(月村了衛)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-31
『機龍警察〔完全版〕』(月村了衛)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-13
『機龍警察 火宅』(月村了衛)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-02-06
他には、音響工学SFというジャンルを切り拓いた『波の手紙が響くとき』、精神病院と火星という意外な組み合わせを幻想味豊かに描く『エクソダス症候群』、社会と住民をゼロからすべて創造することが出来るところまで進化した3Dプリンタ文明を描く『母になる、石の礫で』、宇宙からの侵略という古めかしい事態を背景に思春期のあれこれをうじうじ描くヤングアダルトSF『シンドローム』などが素敵でした。
『波の手紙が響くとき』(オキシ タケヒコ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-10
『エクソダス症候群』(宮内悠介)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-03
『母になる、石の礫で』(倉田タカシ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-23
『シンドローム』(佐藤哲也、西村ツチカ:イラスト)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-21
そして、年刊日本SF傑作選、SF宝石、NOVA+、といった恒例のアンソロジーも順調に発行され、日本SFの充実ぶりを印象づけた一年でした。
『折り紙衛星の伝説 年刊日本SF傑作選』(大森望、日下三蔵、宮内悠介、三崎亜記)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-10
『SF宝石2015』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-25
『書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国』(大森望:編、藤井太洋、津原泰水)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-09
2015年に読んだジャンル小説としては、シャーリイ・ジャクスンの短編集『なんでもない一日』が印象に残っています。じわじわ怖くなってくる話、不可解さゆえに記憶に残り続ける話、かと思うと一転してユーモアあふれる話。感情を揺さぶられる短篇がぎっしり。テイストが近いアンソロジーとして『街角の書店 18の奇妙な物語』も熱烈推薦です。
『なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集』(シャーリイ・ジャクスン、市田泉:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-04
『街角の書店 18の奇妙な物語』(中村融:編)
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海外SFで素晴らしかったのは、まずはル=グィンの短篇集『世界の誕生日』。現実とは異なるジェンダーに基づいた社会で起きる情熱的な物語の数々が、私たちの思い込みを激しく揺さぶってくれます。世代宇宙船の「中間世代」を描いた中篇も心に残ります。
『世界の誕生日』(アーシュラ・K・ル=グィン、小尾芙佐:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11
水資源枯渇による環境難民問題が深刻化している近未来の米国南西部を舞台に、謀略と裏切りが渦巻く苛烈な水利権争いを描くパオロ・バチガルピの長編『神の水』も素晴らしい。環境危機に瀕した世界を描く名手に相応しい傑作です。
『神の水』(パオロ・バチガルピ、中原尚哉:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-06
「意識のアップロード」技術を具体的にどのようにして実現するのか、その最初期の開発過程を意外に感傷的に描くイーガンの長編『ゼンデギ』。不老不死、世代宇宙船といったSFの人気題材と、文化摩擦や政治問題、そして愛・信仰・人間性をめぐる真摯な問いかけを、組紐のように精微に、美しくまとめ上げたケン・リュウの短篇集『紙の動物園』。どちらも素敵です。
『ゼンデギ』(グレッグ・イーガン、山岸真:翻訳)
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『紙の動物園』(ケン・リュウ、古沢嘉通:翻訳)
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スパイアクション、スチームパンク、クライムサスペンスなど、様々なジャンルの美味しいところを集めて破綻ぎりぎりの際を暴走する『エンジェルメイカー』(ニック・ハーカウェイ)。UFOと黒服の男たち、秘かに操られてきた歴史、社会に紛れ込んでいる人間モドキなど、陰謀論とパラノイアの世界を真正面から描く『楽園炎上』(ロバート・チャールズ・ウィルスン)。色物というか、際物というか、どちらも個人的には大好きです。
『エンジェルメイカー』(ニック・ハーカウェイ、黒原敏行:翻訳)
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『楽園炎上』(ロバート・チャールズ・ウィルスン、茂木健:翻訳)
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古典の復刊としては、何と言ってもスタニスワフ・レムの『ソラリス』新訳。モノクロめいた印象が強かったソラリスが、どぎつい色彩あふれる世界へと上書きされてゆく興奮。ソラリス学の迷宮も新鮮に感じられます。
『ソラリス』(スタニスワフ・レム、沼野充義:翻訳)
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他にジョン・ヴァーリィの傑作選、シリーズ物では『テメレア戦記』の最新刊、などが印象に残っています。
『逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作選』(ジョン・ヴァーリイ、浅倉久志・他:翻訳)
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『テメレア戦記VI 大海蛇の舌』(ナオミ・ノヴィク、那波かおり:翻訳)
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国内では、まずは上田早夕里さん。「妖怪探偵・百目」のシリーズが意外に短く完結してしまったのはちょっと残念。『薫香のカナピウム』も良かった。
『妖怪探偵・百目3 百鬼の楽師』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-24
『妖怪探偵・百目2 廃墟を満たす禍』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-14
『薫香のカナピウム』(上田早夕里)
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藤井太洋さんも、引き続き注目を集めた年でした。ビットコインなど仮想通貨をテーマとした『アンダーグラウンド・マーケット』、大型システム開発の現場をリアルに描いた『ビッグデータ・コネクト』、明暗くっきり分かれる二作とも楽しめました。後者はマイナンバー問題を扱ったタイムリーさもあって、大きな話題となりました。
『ビッグデータ・コネクト』(藤井太洋)
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『アンダーグラウンド・マーケット』(藤井太洋)
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月村了衛さんの作品も、ハズレというものがなく、確実に楽しめました。
『槐(エンジュ)』(月村了衛)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-31
『機龍警察〔完全版〕』(月村了衛)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-13
『機龍警察 火宅』(月村了衛)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-02-06
他には、音響工学SFというジャンルを切り拓いた『波の手紙が響くとき』、精神病院と火星という意外な組み合わせを幻想味豊かに描く『エクソダス症候群』、社会と住民をゼロからすべて創造することが出来るところまで進化した3Dプリンタ文明を描く『母になる、石の礫で』、宇宙からの侵略という古めかしい事態を背景に思春期のあれこれをうじうじ描くヤングアダルトSF『シンドローム』などが素敵でした。
『波の手紙が響くとき』(オキシ タケヒコ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-10
『エクソダス症候群』(宮内悠介)
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『母になる、石の礫で』(倉田タカシ)
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『シンドローム』(佐藤哲也、西村ツチカ:イラスト)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-21
そして、年刊日本SF傑作選、SF宝石、NOVA+、といった恒例のアンソロジーも順調に発行され、日本SFの充実ぶりを印象づけた一年でした。
『折り紙衛星の伝説 年刊日本SF傑作選』(大森望、日下三蔵、宮内悠介、三崎亜記)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-10
『SF宝石2015』(上田早夕里)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-25
『書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国』(大森望:編、藤井太洋、津原泰水)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-09
2015年を振り返る(3)[小説] [年頭回顧]
2015年を振り返る(3)[小説]
2015年は、笙野頼子さんの『金毘羅』と『笙野頼子三冠小説集』がついにKindle化された年でした。これで代表作のほとんどが、いつでもどこでも読めるようになったのは嬉しい。各作品の内容紹介は、次のページにまとめてあります。
『Kindleで読める笙野頼子著作リスト(内容紹介つき)』
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23
さて、昨年は衝撃的なほどに面白い海外文学にいくつも出会うことができました。まず最も印象に残ったのは、他人と分かり合えない深い孤独を抱えて生きる現代人の哀しみ、諦念、そしてささやかな希望を描いた、ケヴィン・ウィルソンの短篇集『地球の中心までトンネルを掘る』です。これは素晴らしかった。人体自然発火現象に怯えながら文字並べゲーム「スクラブル」の「Q」の駒だけを集める仕事をひたすら続ける話など。
『地球の中心までトンネルを掘る』(ケヴィン・ウィルソン、芹澤恵:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-23
韓国の人気作家、パク・ミンギュの短篇集『カステラ』のぶっ飛んだ魅力(シリアスな話に巨大怪獣やUFOの襲撃が平気で出てくる)にはやられましたし、容貌に恵まれないヒロインを通じてルッキズム(容姿至上主義)に抵抗する切ないラブロマンス『亡き王女のためのパヴァーヌ』も熱かった。また、独特のリアリティを持って人生の不条理さ不可解さを見事に描いたウン・ヒギョンの『美しさが僕をさげすむ』も優れた短篇集でした。
『カステラ』(パク・ミンギュ、ヒョン・ジェフン:翻訳、斎藤真理子:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-29
『亡き王女のためのパヴァーヌ』(パク・ミンギュ、吉原育子:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-31
『美しさが僕をさげすむ』(ウン・ヒギョン、呉永雅:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-20
台湾文学も鮮烈。80年代の台北、今はなき「中華商場」を舞台に記憶と魔法が交差する連作短篇集『歩道橋の魔術師』(呉明益)は忘れがたい傑作でしたし、これは台湾文学とは言えませんが戒厳令下の台北を舞台とした青春ミステリ『流』(東山彰良)、いずれも台湾映画のあの魅力がぎっしり詰まっていて、とてもキュートなのです。
『歩道橋の魔術師』(呉明益、天野健太郎:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-14
『流』(東山彰良)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-11
アジアの現代文学がこれほどまでに面白いということを教えてくれた翻訳家の方々に感謝です。
日本文学では、まずは今の日本を覆う嫌な空気をとらえた『呪文』(星野智幸)と、あるかないか微妙なリアリティの仕事を丁寧に描いたユーモラスな『この世にたやすい仕事はない』(津村記久子)の二冊にしびれました。個人として自尊心を保つ、誠意を持って仕事をする。大切な基本を忘れないためにも、今、必読の二冊だと思います。
『呪文』(星野智幸)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-28
『この世にたやすい仕事はない』(津村記久子)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-20
それと、『ファイン/キュート 素敵かわいい作品選』という問答無用のかわいい小説アンソロジーが、思わず仰天するほど幅広い「かわいい」の不思議を教えてくれました。
『ファイン/キュート 素敵かわいい作品選』(高原英理:編)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-14
他には、本谷有希子さんと万城目学さんの安定感、実にたのもしい。
『〈この街から〉』(本谷有希子)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-13
『悟浄出立』(万城目学)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-09
最後になりましたが、「ぶたぶた」と「食堂つばめ」の二枚看板で活躍している矢崎存美さんの官能描写(食いしん坊が美味しいものを食べる)にはいつも感心させられます。
『ぶたぶたの甘いもの』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-10
『学校のぶたぶた』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-13
『食堂つばめ6 忘れていた味』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-16
『食堂つばめ5 食べ放題の街』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-18
2015年は、笙野頼子さんの『金毘羅』と『笙野頼子三冠小説集』がついにKindle化された年でした。これで代表作のほとんどが、いつでもどこでも読めるようになったのは嬉しい。各作品の内容紹介は、次のページにまとめてあります。
『Kindleで読める笙野頼子著作リスト(内容紹介つき)』
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2014-09-23
さて、昨年は衝撃的なほどに面白い海外文学にいくつも出会うことができました。まず最も印象に残ったのは、他人と分かり合えない深い孤独を抱えて生きる現代人の哀しみ、諦念、そしてささやかな希望を描いた、ケヴィン・ウィルソンの短篇集『地球の中心までトンネルを掘る』です。これは素晴らしかった。人体自然発火現象に怯えながら文字並べゲーム「スクラブル」の「Q」の駒だけを集める仕事をひたすら続ける話など。
『地球の中心までトンネルを掘る』(ケヴィン・ウィルソン、芹澤恵:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-23
韓国の人気作家、パク・ミンギュの短篇集『カステラ』のぶっ飛んだ魅力(シリアスな話に巨大怪獣やUFOの襲撃が平気で出てくる)にはやられましたし、容貌に恵まれないヒロインを通じてルッキズム(容姿至上主義)に抵抗する切ないラブロマンス『亡き王女のためのパヴァーヌ』も熱かった。また、独特のリアリティを持って人生の不条理さ不可解さを見事に描いたウン・ヒギョンの『美しさが僕をさげすむ』も優れた短篇集でした。
『カステラ』(パク・ミンギュ、ヒョン・ジェフン:翻訳、斎藤真理子:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-29
『亡き王女のためのパヴァーヌ』(パク・ミンギュ、吉原育子:翻訳)
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『美しさが僕をさげすむ』(ウン・ヒギョン、呉永雅:翻訳)
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台湾文学も鮮烈。80年代の台北、今はなき「中華商場」を舞台に記憶と魔法が交差する連作短篇集『歩道橋の魔術師』(呉明益)は忘れがたい傑作でしたし、これは台湾文学とは言えませんが戒厳令下の台北を舞台とした青春ミステリ『流』(東山彰良)、いずれも台湾映画のあの魅力がぎっしり詰まっていて、とてもキュートなのです。
『歩道橋の魔術師』(呉明益、天野健太郎:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-14
『流』(東山彰良)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-11
アジアの現代文学がこれほどまでに面白いということを教えてくれた翻訳家の方々に感謝です。
日本文学では、まずは今の日本を覆う嫌な空気をとらえた『呪文』(星野智幸)と、あるかないか微妙なリアリティの仕事を丁寧に描いたユーモラスな『この世にたやすい仕事はない』(津村記久子)の二冊にしびれました。個人として自尊心を保つ、誠意を持って仕事をする。大切な基本を忘れないためにも、今、必読の二冊だと思います。
『呪文』(星野智幸)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-28
『この世にたやすい仕事はない』(津村記久子)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-20
それと、『ファイン/キュート 素敵かわいい作品選』という問答無用のかわいい小説アンソロジーが、思わず仰天するほど幅広い「かわいい」の不思議を教えてくれました。
『ファイン/キュート 素敵かわいい作品選』(高原英理:編)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-14
他には、本谷有希子さんと万城目学さんの安定感、実にたのもしい。
『〈この街から〉』(本谷有希子)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-13
『悟浄出立』(万城目学)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-09
最後になりましたが、「ぶたぶた」と「食堂つばめ」の二枚看板で活躍している矢崎存美さんの官能描写(食いしん坊が美味しいものを食べる)にはいつも感心させられます。
『ぶたぶたの甘いもの』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-10
『学校のぶたぶた』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-13
『食堂つばめ6 忘れていた味』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-16
『食堂つばめ5 食べ放題の街』(矢崎存美)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-05-18
2015年を振り返る(2)[ダンス公演] [年頭回顧]
2015年を振り返る(2)[ダンス公演]
2015年に鑑賞したダンス公演で最もインパクトがあったのは、何と言っても笠井叡さんが6名の女性ダンサーを踊らせた『今晩は荒れ模様』。上村なおか、黒田育世、白河直子、寺田みさこ、森下真樹、山田せつ子、という豪華メンバーをこともあろうにバックダンサーにして自分が踊るという、たぶん伝説になる舞台。個人的にはひさしぶりに白河直子さんを観ることが出来て幸福でした。
『今晩は荒れ模様』(黒田育世、白河直子(H・アール・カオス)、森下真樹、振付:笠井叡)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-30
バレエとダンスの代表的な作品と振付家を追ってゆき、最前線のコンテンポラリーダンスへと至る歴史絵巻的な『Silent Songs』も凄かった。コレオグラファーとしての中村恩恵さんの凄みを堪能しました。
『Silent Songs』(中村恩恵、首藤康之、小尻健太、渡辺レイ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-10
ジャグリングからスタートして、床に転がってうねうねするところまで到達した「頭と口」の旗揚げ公演『MONOLITH』もインパクト大で、これからが楽しみです。
『MONOLITH』(山村佑理、渡邉尚、カンパニー「頭と口」)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-28
個人的に最も印象に残った人は、川村美紀子さん。ソロで爆発する春祭、着ぐるみで爆発する61キロフェス、最後まで爆発しない夜明け、いずれも忘れがたいパワーを感じました。今年はどこまで爆発するか期待しています。
『まぼろしの夜明け』(川村美紀子:振付)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-13
『川村美紀子 61キロフェス』
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
『ダンスがみたい!17 ~春の祭典~:川村美紀子』
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-21
急に気になってきた人は、高橋萌登さん。意外と静かだったソロ公演、激しく踊りまくる東京ELECTROCK STAIRS、どちらも魅了されました。
『傑作は西に死す』(東京ELECTROCK STAIRS vol.12、振付・音楽:KENTARO!!、高橋萌登、他)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-07
『まどろみのしろ』(構成・振付・出演:高橋萌登)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-18
いまさら見始めて、ノックアウトされたのが山田うんさん。大罪、春祭、そして新作モナカは全身汗びっしょりになるほど凄かった。
『舞踊奇想曲 モナカ』(振付・演出:山田うん、音楽:ヲノサトル)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-24
『七つの大罪』『春の祭典』(Co.山田うん)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-27
安定のクオリティは勅使川原三郎さん。一部の公演を観ただけですが、ハズレというものがありません。照明だけで異世界を創り上げてしまう手際はまじ魔法だと思います。
『ゴドーを待ちながら』(勅使川原三郎、佐東利穂子)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-14
『ある晴れた日に』(勅使川原三郎、佐東利穂子、鰐川枝里、加藤梨花)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-08
『水と祈り(ミズトイノリ、water angel)』(勅使川原三郎、佐東利穂子、鰐川枝里、カンタン・ロジェ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-07
ハズレがないといえば、テッパンのキノコとコンドルズ。2015年も楽しませて頂きました。
『珍しいキノコ御膳 美味しゅうございます。』(珍しいキノコ舞踊団)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-16
『ストロベリーフィールズ』(構成・振付:近藤良平、コンドルズ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-03
『近藤良平のモダン・タイムス』(近藤良平:振付・演出、小林十市)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-19
海外カンパニーの来日公演では、伝説として語られている名作の数々を実際に観ることが出来たのが嬉しい。まずは、ベスト・オブ・オハッドナハリンという感じのバットシェバ舞踊団『デカダンス』。
『DECADANCE デカダンス』(オハッド・ナハリン振付、バットシェバ舞踊団)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05
ローザスの『ドラミング』(ライヒ作曲)も凄かった。
『ドラミング』(振付:アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル、ローザス)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-20
来日公演というと、つい欧州のダンスカンパニーを思い浮かべてしまうのですが、2015年は北米のマリー・シェイナール、南米のデボラ・コルカー、北欧のテロ・サーリネン、という多様な地域のダンスカンパニーの公演を観ることが出来て舞い上がる思いでした。
『ベル(Belle)』(デボラ・コルカー・カンパニー)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-02
『春の祭典』『アンリ・ミショーのムーヴマン』(カンパニー・マリー・シュイナール)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-26
『MORPHED モーフト』(振付:テロ・サーリネン)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-22
そして、2016年1月末の来日公演への期待が高まるインバル・ピント&アヴシャロム・ポラックの『100万回生きたねこ』も楽しめました。
『100万回生きたねこ』(インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-24
2015年に鑑賞したダンス公演で最もインパクトがあったのは、何と言っても笠井叡さんが6名の女性ダンサーを踊らせた『今晩は荒れ模様』。上村なおか、黒田育世、白河直子、寺田みさこ、森下真樹、山田せつ子、という豪華メンバーをこともあろうにバックダンサーにして自分が踊るという、たぶん伝説になる舞台。個人的にはひさしぶりに白河直子さんを観ることが出来て幸福でした。
『今晩は荒れ模様』(黒田育世、白河直子(H・アール・カオス)、森下真樹、振付:笠井叡)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-03-30
バレエとダンスの代表的な作品と振付家を追ってゆき、最前線のコンテンポラリーダンスへと至る歴史絵巻的な『Silent Songs』も凄かった。コレオグラファーとしての中村恩恵さんの凄みを堪能しました。
『Silent Songs』(中村恩恵、首藤康之、小尻健太、渡辺レイ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-10
ジャグリングからスタートして、床に転がってうねうねするところまで到達した「頭と口」の旗揚げ公演『MONOLITH』もインパクト大で、これからが楽しみです。
『MONOLITH』(山村佑理、渡邉尚、カンパニー「頭と口」)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-28
個人的に最も印象に残った人は、川村美紀子さん。ソロで爆発する春祭、着ぐるみで爆発する61キロフェス、最後まで爆発しない夜明け、いずれも忘れがたいパワーを感じました。今年はどこまで爆発するか期待しています。
『まぼろしの夜明け』(川村美紀子:振付)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-13
『川村美紀子 61キロフェス』
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-25
『ダンスがみたい!17 ~春の祭典~:川村美紀子』
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-21
急に気になってきた人は、高橋萌登さん。意外と静かだったソロ公演、激しく踊りまくる東京ELECTROCK STAIRS、どちらも魅了されました。
『傑作は西に死す』(東京ELECTROCK STAIRS vol.12、振付・音楽:KENTARO!!、高橋萌登、他)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-07
『まどろみのしろ』(構成・振付・出演:高橋萌登)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-18
いまさら見始めて、ノックアウトされたのが山田うんさん。大罪、春祭、そして新作モナカは全身汗びっしょりになるほど凄かった。
『舞踊奇想曲 モナカ』(振付・演出:山田うん、音楽:ヲノサトル)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-24
『七つの大罪』『春の祭典』(Co.山田うん)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-27
安定のクオリティは勅使川原三郎さん。一部の公演を観ただけですが、ハズレというものがありません。照明だけで異世界を創り上げてしまう手際はまじ魔法だと思います。
『ゴドーを待ちながら』(勅使川原三郎、佐東利穂子)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-14
『ある晴れた日に』(勅使川原三郎、佐東利穂子、鰐川枝里、加藤梨花)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-12-08
『水と祈り(ミズトイノリ、water angel)』(勅使川原三郎、佐東利穂子、鰐川枝里、カンタン・ロジェ)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-07
ハズレがないといえば、テッパンのキノコとコンドルズ。2015年も楽しませて頂きました。
『珍しいキノコ御膳 美味しゅうございます。』(珍しいキノコ舞踊団)
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『ストロベリーフィールズ』(構成・振付:近藤良平、コンドルズ)
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『近藤良平のモダン・タイムス』(近藤良平:振付・演出、小林十市)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-19
海外カンパニーの来日公演では、伝説として語られている名作の数々を実際に観ることが出来たのが嬉しい。まずは、ベスト・オブ・オハッドナハリンという感じのバットシェバ舞踊団『デカダンス』。
『DECADANCE デカダンス』(オハッド・ナハリン振付、バットシェバ舞踊団)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05
ローザスの『ドラミング』(ライヒ作曲)も凄かった。
『ドラミング』(振付:アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル、ローザス)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-04-20
来日公演というと、つい欧州のダンスカンパニーを思い浮かべてしまうのですが、2015年は北米のマリー・シェイナール、南米のデボラ・コルカー、北欧のテロ・サーリネン、という多様な地域のダンスカンパニーの公演を観ることが出来て舞い上がる思いでした。
『ベル(Belle)』(デボラ・コルカー・カンパニー)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-11-02
『春の祭典』『アンリ・ミショーのムーヴマン』(カンパニー・マリー・シュイナール)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-10-26
『MORPHED モーフト』(振付:テロ・サーリネン)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-22
そして、2016年1月末の来日公演への期待が高まるインバル・ピント&アヴシャロム・ポラックの『100万回生きたねこ』も楽しめました。
『100万回生きたねこ』(インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック)
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2015年を振り返る(1)[総括] [年頭回顧]
2015年を振り返る(1)[総括]
日記を確認したところ、2015年に読んだ本はちょうど200冊でした。過去の推移を並べてみると、次のようになります。
2006年: 124冊
2007年: 145冊
2008年: 202冊
2009年: 206冊
2010年: 185冊
2011年: 208冊
2012年: 199冊
2013年: 214冊
2014年: 203冊
2015年: 200冊
昨年は平均的な読書量でしたが、加齢にしたがって読書力が落ちてきているのを痛感する日々、今後はこのペースを維持するのは無理かも知れません。今年はとりあえず150冊を目標にしたいと思います。
一方、ダンス公演を観るために劇場に足を運んだ回数は28回。過去の推移は次の通りです。
2006年: 26公演
2007年: 18公演
2008年: 21公演
2009年: 28公演
2010年: 22公演
2011年: 14公演
2012年: 36公演
2013年: 22公演
2014年: 32公演
2015年: 28公演
残念ながら年30公演鑑賞の目標は達成できませんでした。体力的にも厳しくなる一方で、今年は、20公演を観るというのを目標とします。
日記を確認したところ、2015年に読んだ本はちょうど200冊でした。過去の推移を並べてみると、次のようになります。
2006年: 124冊
2007年: 145冊
2008年: 202冊
2009年: 206冊
2010年: 185冊
2011年: 208冊
2012年: 199冊
2013年: 214冊
2014年: 203冊
2015年: 200冊
昨年は平均的な読書量でしたが、加齢にしたがって読書力が落ちてきているのを痛感する日々、今後はこのペースを維持するのは無理かも知れません。今年はとりあえず150冊を目標にしたいと思います。
一方、ダンス公演を観るために劇場に足を運んだ回数は28回。過去の推移は次の通りです。
2006年: 26公演
2007年: 18公演
2008年: 21公演
2009年: 28公演
2010年: 22公演
2011年: 14公演
2012年: 36公演
2013年: 22公演
2014年: 32公演
2015年: 28公演
残念ながら年30公演鑑賞の目標は達成できませんでした。体力的にも厳しくなる一方で、今年は、20公演を観るというのを目標とします。