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『まさかさかさま 動物回文集』(著:石津ちひろ、イラスト:長新太) [読書(小説・詩)]

  「ねこなまけまなこね (ネコ、怠け眼ね)」
  「めもかわいいわかもめ (目も可愛いわ、カモメ)」
  「だめなからすやすらかなめだ (駄目なカラス、安らかな目だ)」

 ひらがなを覚えた子供と一緒に楽しめる、すてきな動物回文。1989年06月に初版が発行され、2007年に新版、2013年04月に新版の5刷が発行された名作絵本です。

 個人的な話で恐縮ですが、甥っ子も四歳。ひらがなも覚えたというので、動物が登場する名作回文絵本をプレゼントすることにしました。言葉には「意味(内容)を伝える」という以外にも、使い方がたくさんあることを知っておいてほしいと思うんですよね、おじさんとしては。

 というわけで、次のような回文がずらりと並んだ絵本です。

  「ちんぱんじいからかいじんぱんち (チンパンジーから、怪人パンチ)」

  「したしげなわにわなげしたし (親しげなワニ、輪投げしたし)」

  「よつたとらふらふらとたつよ (酔ったトラ、ふらふらと立つよ)」

  「かしあたえこえたあしか (菓子あたえ、肥えたアシカ)」

 イラストがついていて状況が想像できるようになっていますが、いくつかの作品は子供にはよく分からないかも知れません。そこは大人がきちんと説明してあげてほしいと思います。例えば次のような作品です。

  「らつかんしたぶたしんかつら (楽観したブタ、新かつら)」

  「だつころばろこつだ (抱っこロバ、露骨だ)」

  「たぶうおかしてしかおうぶた (タブー犯して、シカ追うブタ)」

  「たいはんもぐらだらだらぐもんはいた (大半モグラ、だらだら愚問吐いた)」

 会社で、公園で、合コンで、大学で、よく見られる光景を、そのままだとなんなので動物にかこつけて表現する(こういうのを暗喩あるいは隠喩といいます)ということを教えてあげましょう。

 あと、個人的に気になる作品はこれ。

  「おかるとふなよなよなふとるかお (オカルト鮒、夜な夜な太る顔)」


タグ:絵本
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