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『台湾時刻表 2012.1』(日本鉄道研究団体連合会) [読書(教養)]

 「台湾時刻表がすごく読みづらいので、勝手に作った同人誌です」(表紙より)
 分かりにくい現地の時刻表を路線別、発着順に整理して見やすくした「日式」台湾時刻表。高鉄(新幹線)、台鉄(在来線)の全路線を網羅。中国関連書籍専門の東方書店で購入しました。 出版は2012年1月です。

 日本人が台湾へ観光に行くとき、鉄道を利用する人はそれほど多くないでしょう。台北を回るだけならMRT(地下鉄)とタクシーだけで済みますし、台北近郊に足を伸ばすときはバスを使います。

 しかし、高雄へは航空便があるとしても、例えば台中や台南といった都市に行こうとすると、長距離バスという手もありますが、普通は高鉄(新幹線)のお世話になるはず。さらに、市街地に辿り着くためには在来線に乗り換えなければなりません。

 このとき問題となるのが、時刻表です。慣れればどうってことはないのかも知れませんが、やはり日本人にとってハードルが高い。結局、「来た列車に乗ればいいのだ。行き先さえ正しければなんとかなる」ということになりがちですが、駅で待ち合わせる場合など、やはり時刻表を確認しないと不便です。さらに「ところで行き先は本当に正しいのか」という不安が生じたとき、どうやって確認するかという大問題が。

 というわけで、東方書店で見つけたのが本書。台湾の鉄道時刻表を「路線別・発着順に掲載した見やすい日本式時刻表」(表紙より)です。見た目の印象は「薄いJR時刻表」そのもの。「わかりやすい 使いやすい 日式 総天然色(オールカラー)」というのが表紙の売り文句。

 50ページほどの小冊子でありながら、高鉄(新幹線)、台鉄(在来線)の全路線、通年運転列車がすべて掲載されています。2011年12月28日のダイヤ改正に対応済。嬉しいことに、台湾の路線図を、あの「ゆがんだ地図」(表紙より)で表現しており、全ての駅と路線が見開き2ページにフルカラーで図示されています。

 さらに「台湾鉄路管理局 営業案内」として、切符に関する知識、ICカードの利用、手回り品の持ち込み、主な車両の列車編成と座席番号配置図が載っています。

 付録として、初心者のための券売機使用方法ガイド(ステップ毎に図解してあって分かりやすい)、空欄に必要事項を記入して窓口に見せるだけで乗車券を購入できる専用メモ、 意外に重宝する「台湾休日カレンダー」(もちろん曜日表記は“日月火水”と日式)などが付いています。裏表紙に台湾コミケの宣伝が載っているのもご愛嬌。

 完成度、実用性ともに問題なし。台湾島周遊の旅には必携の一冊といえるでしょう。ちなみに台湾に行かない方でも、時刻表マニアなら「鉄道だけを乗り継いで台湾を一周するのに必要な最短時間は?」というパズルに挑戦するなど、きっと私には分からない楽しみ方も出来ることと思います。

 購入方法などについては以下のページを参考にして下さい。

  日本鉄道研究団体連合会
  http://nittetsuren.jp/


タグ:台湾
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