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『うきわねこ』(文:蜂飼耳、画:牧野千穂) [読書(小説・詩)]

 誕生日のプレゼントとしておじいちゃんが送ってくれたのは、不思議な浮輪。満月の夜に空気を入れたところ、浮輪はふわりと浮かび上がって空を飛んでゆく・・・。仔猫の「えびお」の一夜の冒険を描いた素敵な絵本。単行本(ブロンズ新社)出版は、2011年07月です。

 主人公は「えびお」という名前の子猫。誕生日のプレゼントとしておじいちゃんから送られてきたのは、何と浮輪でした。同封されていた手紙の指示に従って、誕生日の夜に空気を入れて膨らませてみると、その不思議な浮輪はふわりと舞い上がり、えびおを乗せて夜空を飛んで行くのです。その先でえびおを待っていた冒険とは・・・。

 牧野千穂さんによる、にじんだ感じの落ち着いたパステル画が幻想的な雰囲気を盛り上げます。ペンギンやステゴサウルスが飛んでいるシーン、人間より大きな魚を釣り上げて全部食べてしまうシーンなど、いかにもちょっと利発な仔猫が(子供も)夢に見そうな光景がありありと。

 空を飛ぶこと、恐竜、魚釣り、親や友達にも内緒の秘密、そしてドラエモンのようなおじさん(行動のみならず外見も)、子供が夢見るものがぎゅっと詰まった絵本です。この絵本自体が不思議な「浮輪」なので、誕生日のプレゼントとしてどうぞ。


タグ:絵本
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