『冬に咲く花』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]
2019年1月12日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんの公演を鑑賞しました。夢幻のように咲く花とそれを求める男の儚い交流を描く60分の作品です。
実を結ぶことのない冬の花。それに惹かれ恋い焦がれる男。以前に観た『青い花』の高齢版というか、それぞれに残された時間の少ない者の出会いと交流、定められた別離、という印象が強い作品です。
落ち着いたバロック音楽に時折まざる観客の心をかき乱す激しいノイズ。触れそうで触れないまま至近距離で動く二人のダンスに驚嘆。素早い動作が、動きの解像度が高いせいか、妙にゆっくり感じられたり。次第に時間の感覚がおかしくなり、現実感が揺らいでゆきます。
勅使川原さんの動きはもちろん凄いのですが、演技も素晴らしい。ラスト近く、悲しみと諦念の表現には身震いが出ました。佐藤さんの人外存在感も強烈。繰り返し流されるバッハのあの曲が映画版ソラリスを想起させ、次の公演『ハリー』の予告編を観ているような気分になりました。
実を結ぶことのない冬の花。それに惹かれ恋い焦がれる男。以前に観た『青い花』の高齢版というか、それぞれに残された時間の少ない者の出会いと交流、定められた別離、という印象が強い作品です。
落ち着いたバロック音楽に時折まざる観客の心をかき乱す激しいノイズ。触れそうで触れないまま至近距離で動く二人のダンスに驚嘆。素早い動作が、動きの解像度が高いせいか、妙にゆっくり感じられたり。次第に時間の感覚がおかしくなり、現実感が揺らいでゆきます。
勅使川原さんの動きはもちろん凄いのですが、演技も素晴らしい。ラスト近く、悲しみと諦念の表現には身震いが出ました。佐藤さんの人外存在感も強烈。繰り返し流されるバッハのあの曲が映画版ソラリスを想起させ、次の公演『ハリー』の予告編を観ているような気分になりました。
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