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『歡迎光臨 台灣 日語導覽 案内人的完璧攻略』(EZJapan编輯部) [読書(教養)]

 夏の台湾旅行で手に入れた台湾ガイドブックです。

 台北の金石書店で購入したもので、表紙には「用日語向日本人介紹台灣」とありますが、つまりこれは「台湾にやって来る日本人を案内することになった」という台湾人に向けた、台湾旅行ガイドのための、ガイドブックなんですね。

 えらくニッチというか、狭いターゲットを狙ったものだなと感心しますが、台湾の書店の旅行ガイドコーナーには「東京三大聖地完全攻略 秋葉原・中野ブロードウェイ・池袋乙女ロード」といった本がいっぱい並んでいましたので、もはや旅行ガイドブックも焦点を絞らないと売れない時代なのかも知れません。


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Q.基隆にはどんな観光名所があるの?
A.基隆に来るなら、必ずお腹を空かせてから来てください。基隆の夜市は台湾でも特に有名で、いろいろな種類の台湾グルメを堪能できます。
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単行本p.39


 こんな感じで中国語と日本語の対訳が並んでいます。日本語の漢字にはすべて振りがなが振ってあり、また付属のCDに音読が収録されていますので、むしろ語学本としての活用を想定しているのかも知れません。


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道路で蘭嶼のブタやヤギに出合ったら、道を譲ってあげてください。そしてせっかくなので、カメラでその可愛らしい姿を写真に撮ってあげるのはどうですか。
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単行本p.105


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特に興味深いのは、装飾によく見られる屋根を支えるインド人労働者のオブジェです。これは、当時東南アジアへ出稼ぎに行った華人が、よくインド人労働者に虐げられていたとのことで、憂さ晴らしのためではないかと言われています。
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単行本p.107


 しかし何と言っても日本人にとってありがたいのは、台湾料理の解説でしょう。軽く100を超える料理について、名前、中国語発音(カタカナ表記)、そして日本語による説明がそれぞれ半ページ分もついており、作り方、味、食べ方、逸話など様々な情報が掲載されています。

 和名も付いていますが、「切仔麵=台湾風ラーメン」とか「魚丸湯=フィッシュボールスープ」といった具合に無理やり感が強いので、あてにしない方がいいかも知れません。途中で投げやりになって何でもかんでも「台湾風煮込み」「台湾風スープ」「台湾風からあげ」「台湾風クレープ」になったり、さらには「臭豆腐=臭い豆腐」「鐵蛋=鉄の卵」などと何かをあきらめたと思しき和名も。

 しかし、とにかく料理名と詳しい説明が一カ所にまとまって記載されているのは大助かりで、昨日紹介した『台北 注文ブック』と合わせれば、もう台湾の食堂で「読めないメニューを前に焦る」ということはなくなるかも知れません。

2015年08月10日の日記
『台北 注文ブック』(歩く台北編集部、メディアポルタ、下川裕治:監修)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-08-10



タグ:台湾
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