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『optofile_touch』(Opto 渡辺レイ、小㞍健太、湯浅永麻、他) [ダンス]

 2018年12月9日は夫婦で彩の国さいたま芸術劇場に行って、Optoの公演を鑑賞しました。小㞍健太さんたちが踊る四本立て公演(新作二本、再演二本)です。


『The Other You』(再演)
振付演出: クリスタル・パイト
出演: 小㞍健太、アンソニー・ロムルホ


 25分のデュオ作品。おそらくは路傍に倒れている血まみれの死体が、自分で自分を操っているかのようにぎくしゃくと動き出し、やがてもうひとりの自分に分裂してゆく。殺されるまでの記憶なのか、自我の葛藤なのか、同じ動きが複製されたり互いに入れ代わったり格闘したりときには交互に犬になったりしながら、光射すクライマックスへと突き進んでゆく。

 雨音、自動車音、犬の遠吠えなどの寒々しい音響、照明によって色や印象が変わるスーツなどの視覚演出、そしてダンスの迫力が、見事にかみ合って異形世界が作り出される様は驚異的です。月光ソナタが流れるクライマックスでは鳥肌が立ちました。クリスタル・パイトが振り付けた作品を観るのは初めてですが、さすがというか、うなるしかないというか、他の作品も観たい。


『NEP and BAT』(新作)
振付演出: 小㞍健太
サクソフォン演奏: 大石将紀
出演: 渡辺レイ

 逆光のなかチュチュを着て踊る渡辺レイさんの姿が印象的な、15分のソロ作品。渡辺レイさん立っているだけで大迫力。


『Media』(新作)
振付演出: 湯浅永麻
出演: 湯浅永麻

 黒いスーツを着て、光から光へと、もがくように、高度なダンス技術を駆使した人外の動きで踊り続ける湯浅永麻さんの姿が、昆虫のようにもアンドロイドのようにも見えてくる15分のソロ作品。どう鍛えたらあのような動きが出来るのか驚異的。ときおり混じる音響ノイズにぴったり合わせて動くし。


『Recall』(再演)
振付演出: ヴァツラフ・クネシュ
出演: 渡辺レイ、小㞍健太、湯浅永麻、フィリップ・スタニェック

 小㞍さんのかっこいいソロから始まり、四名で踊る30分の作品。全員が組み合わさって節足動物のように動いたりするシーンも面白いのですが、何といっても男女二人ずつ組んで踊るデュエットパートが素晴らしい。

 渡辺レイ&小㞍健太の決闘めいた堂々たるダンスもすごいのですが、個人的には湯浅永麻&フィリップ・スタニェックの思わず息をのむような痴話喧嘩っぽいダンスにしびれました。どちらもすげえ。



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