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『音楽の絵本』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]

 2017年03月31日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんによる新作公演を鑑賞しました。上演時間60分の作品です。

 特にストーリーや背景設定はなく、様々なジャンルの音楽が次々に流れるなか、勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんが、それこそ出し惜しみなしという感じで、がんがん踊ってくれます。本当にお二人ともよく体力がもつなあ、というのがまずもって率直な感想。

 いつも神話的な雰囲気をまとってミステリアスに立っているという印象の強い勅使川原三郎さんが、俗っぽいというか、滑稽な仕草をするのが忘れがたい。例えば、踊っている佐東利穂子さんの姿を柱の陰に隠れてこっそりのぞいてみたり、床に倒れている佐東利穂子さんの周囲でおろおろしたり、自分の前で踊っている佐東利穂子さんの「手が邪魔」という表情をしたり。

 曲の途中でいきなり次の曲に移って、ダンスの雰囲気もがらりと変わるため、最初から最後まで驚かされます。全体的に明るく楽しく暖かい雰囲気なのですが、ダンス自体はとにかく驚異的。特に、それぞれが踊る長いソロのシーンは素晴らしい。勅使川原三郎さんがスウィングに乗せて踊る軽快なソロダンスは、もう何度でも観たくなります。


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