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『ハルハトラム 4号』(現代詩の会:編、北爪満喜、白鳥信也、小川三郎、他) [読書(小説・詩)]

 「現代詩の会」メンバー有志により制作された詩誌『ハルハトラム 4号』(発行:2022年4月)をご紹介いたします。ちなみに既刊の紹介はこちら。


2021年08月02日の日記
『ハルハトラム 3号』
https://babahide.blog.ss-blog.jp/2021-08-02

2020年05月03日の日記
『ハルハトラム 2号』
https://babahide.blog.ss-blog.jp/2020-05-03

2019年07月02日の日記
『ハルハトラム 1号』
https://babahide.blog.ss-blog.jp/2019-07-02




[ハルハトラム 4号 目次]
――――――――――――――――――――――――――――
『光』『句点の列』(長尾 早苗)
『冬日』(水嶋 きょうこ)
『ちょっとした話』『仮面』(来暁)
『歯形』(小川 三郎)
『スモーキーツリーの下を通る』『柔らかい』(北爪 満喜)
『嘘みたい』(恵矢)
『パンドラモン、雨が降り始める』(サトミ セキ)
『命名』(佐峰 存)
『オカリナ』(沢木 遥香)
『天路』(島野 律子)
『炎』(白鳥 信也)
『秋のたそがれどき』(橘花 美香子)
――――――――――――――――――――――――――――

 詩誌『ハルハトラム』に関するお問い合わせは、北爪満喜さんまで。

北爪満喜
kz-maki2@dream.jp




――――
こどうが体を揺らし
magmaの熱をおこす
うすい笑いをとかし去り大地は動く
炎のまたたきは星と重なる
太古の踊りがひびく
腰紐から胎盤にふれる
足の裏のコネクト
ぬけだそうというジャンプの試み
――――
『仮面』(来暁)より全文引用




――――
今朝はあなたの
首の後ろの
歯形になって
あなたの情事に
寄り添っている。

呪いのような黄色い髪が
歯形をやさしくなでている。
赤ん坊のように目をつぶり
私はあなたに抱かれている。
――――
『歯形』(小川 三郎)より




――――
スモーキーツリー
煙の木 ならば
息の泊 瞬きの揺れに
煙の川 煙の橋
煙のベンチ 煙の坂道
煙の丘

(過去はないのです)
(悲しみもない)

それは 呼び寄せるときだけ
指先にツンっと宿って
何かを引き千切る鋭い音
そして引っ掻く音 書く音

スモーキーツリーの下を通り
丘にきて この丘がほんとうは何処か
私は知らないのでしょうか
――――
『スモーキーツリーの下を通る』(北爪 満喜)より




――――
今日 季節が変わった
もう言葉で伝えられないけれど
今あなたが感じるにおいはどんなものなの
教えてよ
この世ではないその場所のにおいを
パンドラモン、季節が変わる雨のにおい
新幹線が見えるこのビルにも 雨が降り始めた
草のにおいが濃くなって来る
わたしもこの街で一本の草になるんだろう
おかあさん
あなたの顔を忘れてしまった
――――
『パンドラモン、雨が降り始める』(サトミ セキ)より




――――
私はそっと小さな手に
私の手を重ねる

小さな女の子は
握りこぶしを緩めて
私の顔を見あげた

きらきら
イチョウが
舞い降りる

ほどいてゆく
ほどけてゆく

小さな女の子は
消えていた

私の膝には
イチョウの葉が
ちょこんと座っていた
――――
『秋のたそがれどき』(橘花 美香子)より





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