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『ロングバケーション』(コンドルズ、近藤良平) [舞台(コンテンポラリーダンス)]

 堅苦しい、小難しい、辛気臭い、といったコンテンポラリーダンスのマイナスイメージを豪快に吹き飛ばしてくれる大人気カンパニー「コンドルズ」、その埼玉公演2011新作 『ロングバケーション』を観るために、夫婦で彩の国さいたま芸術劇場まで行ってきました。

 私たちにとっては二年ぶりのコンドルズ。はたして舞台の感じはどう変わっているのだろうか、事前に色々と懸念していたのですが、何の何の、心配無用でした。かっちょいいダンスシーンを、ベタなショートコントや意味不明の影絵芝居や人形劇でつないでゆくという構成は何も変わらず。

 相変わらず脱力や困惑と笑いのバランスが絶妙で、ダンスシーンになるとそのカッコ良さで一気に盛り上がります。ダンサーたちの動きのキレも、近藤良平さんの振付も、二年前と比べても格段にレベルアップしているように感じられました。

 むろん近藤良平さんのダンスは超絶的に素晴らしく、多数で踊っていてもついつい近藤さんばかり観てしまうし、ソロダンスシーンなどもう目が釘付けに。

 タイトルは懐かしのテレビドラマを指しており、すなわち公演テーマはずばり木村拓哉。「誰が一番キムタクかコンテスト」です。木村拓哉って誰? という方は、事前にちょっと調べておくことをお勧めします。

 ギャグを意図的にハズすことで“寒さ”を狙った演出は見事に当たっています。いきなり謎の寒波にさらされた若い観客は困惑の流氷に乗せて流され、笑っている方々は30代以上の女性とお見受けしました。

 というわけで、二年のブランクがあっても何の違和感もなく溶け込める公演でした。この不動の安定感は、もはや伝統芸能の風格です。


タグ:近藤良平
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