『H3』(ブルーノ・ベルトラオ振付、グルーポ・ヂ・フーア) [舞台(コンテンポラリーダンス)]
「フェスティバル/トーキョー09秋」(F/T 09秋)のプログラムとして、ブラジルのグルーポ・ヂ・フーアが来日してブルーノ・ベルトラオの新作『H3』(2008年初演)を公演するというので、夫婦で「にしすがも創造舎」に行ってきました。
およそあらゆる身体芸術を貪欲に取り込んでゆくというのがコンテンポラリーダンスが持つ特性の一つなんだそうですが、ブルーノ・ベルトラオ作品のスタイルは、何とヒップホップダンスをベースとしたコンテンポラリーダンスというから驚きです。正直いってどういう作品なのか事前には想像がつかず、とにかく観に行きました。
舞台は、廃校となった中学校の体育館。その半分を観客席に、残り半分をステージとして、そこで8人のダンサーが踊ります。最前列で観たのですが、本当に手が届く距離でダンサーが踊ったりするわけで、これはもう大迫力。
ヒップホップダンスとかブレンキンとかいうと、ノリのよいアップテンポな音楽を期待してしまいますが、何とこの作品はBGMなしの無音です。後半は音楽も使われますが、それも環境音楽やノイズミュージック系の音で、ヒップホップとはかけ離れています。
静謐な雰囲気で始まり、少しずつ動きとダンサーが増えてゆき、やがてエネルギーが爆発するような激しい動きが次々と繰り出されてゆく。後ろ向きの全力疾走、床に手をついての旋回、連続ジャンプ、ときには格闘戦の様相を呈したり。
ちぎれんばかりに力一杯に躍動する身体を観ていると、こちらも異様に興奮してきます。動きの構成要素はヒップホップダンスのテクニックなのでしょうが、それが大胆に再構成された結果、観客に新鮮な驚きを与えるダンス作品に仕上がっているのはさすが。
1時間ほどの作品ですが、その密度は恐ろしいほど高く、見終わった後でへとへとに疲れていることに気づきました。観客に極度の意識集中を強いる作品でした。
およそあらゆる身体芸術を貪欲に取り込んでゆくというのがコンテンポラリーダンスが持つ特性の一つなんだそうですが、ブルーノ・ベルトラオ作品のスタイルは、何とヒップホップダンスをベースとしたコンテンポラリーダンスというから驚きです。正直いってどういう作品なのか事前には想像がつかず、とにかく観に行きました。
舞台は、廃校となった中学校の体育館。その半分を観客席に、残り半分をステージとして、そこで8人のダンサーが踊ります。最前列で観たのですが、本当に手が届く距離でダンサーが踊ったりするわけで、これはもう大迫力。
ヒップホップダンスとかブレンキンとかいうと、ノリのよいアップテンポな音楽を期待してしまいますが、何とこの作品はBGMなしの無音です。後半は音楽も使われますが、それも環境音楽やノイズミュージック系の音で、ヒップホップとはかけ離れています。
静謐な雰囲気で始まり、少しずつ動きとダンサーが増えてゆき、やがてエネルギーが爆発するような激しい動きが次々と繰り出されてゆく。後ろ向きの全力疾走、床に手をついての旋回、連続ジャンプ、ときには格闘戦の様相を呈したり。
ちぎれんばかりに力一杯に躍動する身体を観ていると、こちらも異様に興奮してきます。動きの構成要素はヒップホップダンスのテクニックなのでしょうが、それが大胆に再構成された結果、観客に新鮮な驚きを与えるダンス作品に仕上がっているのはさすが。
1時間ほどの作品ですが、その密度は恐ろしいほど高く、見終わった後でへとへとに疲れていることに気づきました。観客に極度の意識集中を強いる作品でした。
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