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『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』(田中啓文) [読書(ファンタジー・ミステリ・他)]

 田中啓文さんの落語ミステリシリーズ第三弾。

 金髪トサカ頭の不良少年だった竜二が、ひょんなことから落語の師匠、笑酔亭梅寿に弟子入りして、めちゃくちゃシゴかれたり色々な事件に巻き込まれたりするうちに段々と芸道に目覚めてゆき、やがて一人前の落語家を目指す(金髪トサカ頭のまま)みたいな連作短編集。毎回、落語のネタをベースに話が展開します。

 今回は、芝居の魅力に目覚めた竜二が落語家やめて役者を目指そうかしらんと迷うエピソードからスタートして、いきなり降って湧いた襲名騒ぎのドタバタ、師匠の危篤、という具合にどんどん盛り上がってゆきます。

 特に後半は傑作ぞろい。いったいどう始末つけるのかドキドキしながらページをめくりました。話の運びもスピーディで、次から次へと騒ぎが持ち上がるのに無理に進めている感じが全くありません。登場人物がこれまた誰も彼も印象的で、とにかく読んでいて楽しい。

 これからも末永く続けてほしいシリーズです。というか末永く続けなくてもいいから、とにかく次の巻を早く出して欲しいと思います。

 あと、ひつこいようですが、単行本の表紙。こいつがホンマもんの竜二ですからね。文庫本表紙の竜二、あれはパチモン。

タグ:田中啓文
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