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『ビリティスの歌』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]

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 おお、ここに ひとり悲しく。若人に かへりみられず、年老いた人も 妾を忘れ果て。あはれ この世のならひかな。けれども 妾の詠む詩は、いつかは人に知られよう、人の子の子に知られよう。
 ミルタレ、タイス、グリケラも、豊かな頬の蹙む日に、わが身を語りはせぬだらう。されば後の世に生れ 恋を語らふ人々は、妾の詩を 諸声に 高く歌はう。
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鈴木信太郎:翻訳
『ビリチスの歌』(ピエール・ルイス)より


 2020年11月22日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんの公演を鑑賞しました。勅使川原さんと佐東さんが踊る上演時間一時間ほどの作品です。

 アップデートダンスのシリーズには、文学を題材にした作品、音楽を題材にした作品、がそれぞれありますが、今回はその両方を合わせたような作品になっています。ピエール・ルイス『ビリティスの歌』を題材にしたドビュッシーの楽曲と、佐東利穂子さんによるテキスト朗読を背景にして、二人が踊ります。

 佐東利穂子さんが様々な歳のビリティスを踊り、勅使川原三郎さんがその他いろいろ、つまり恋の相手、ライバル、背景、運命などをすべて担当します。

 赤い照明を多用することで官能的な雰囲気を盛り上げる演出が印象的。勅使川原さんの黒い女装もばっちり似合っているし。なんとなく二人とも楽しそうに踊っているように感じられました。というより見ていて楽しい。





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