『Nameless Voice ~水の庭、砂の家』(Noism1、振付演出:金森穣) [舞台(コンテンポラリーダンス)]
先週の土曜日(2012年07月07日)、彩の国さいたま芸術劇場小ホールにて、金森穣率いる「りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館劇場専属舞踊団」"Noism1"の新作公演を鑑賞しました。
途中15分の休憩をはさむ1時間強の作品で、水、というかいわゆる水危機(ウォータークライシス)がテーマとなっています。
水を満たしたペットボトルで囲まれた舞台(手前にまで「猫避け」のようにずらりと並べられている)で、人々が水紛争を繰り広げる、というのが第一幕。
空のペットボトルが散乱するなか、水の入った一本のペットボトルをダークスーツを着用した男たちが大真面目に奪い合うという、深刻なのか滑稽なのか微妙な振付で始まります。
舞台背景に投影された水危機に関する映像、様々な暴力(性暴力含む)、地域紛争、妊娠出産など様々なイメージを重ねつつ、水資源枯渇(舞台上に降り積もってゆく砂)による終末論的世界へと突き進んでゆきます。
休憩をはさんで第二幕になると、世界破滅後を思わせる荒涼たる風景が広がります。舞台は砂漠化し、木々は枯れ、かろうじて生き延びている人間たちも何か変容しちゃってる。そんな悲惨でグロテスクな風景の中で、愛や家族の行方が描かれます。
ダンス公演としては、何といっても井関佐和子さんの動きが素晴らしい。特に、リフトされたときの水中を泳ぎ舞うような動きは印象的で、思わず、はっとさせられます。ラスト近く、出演者全員(ただしシルエット)による群舞が醸しだす静謐な寂寥感にも胸を打たれます。
随所に驚きを仕掛けた演出は悪くないし、ダンスのシャープさには感心したのですが、環境問題や家族といった象徴性を匂わせすぎるのは、ちょっとダサいかも。個人的には、小細工なしにがんがん踊るシーンがもっと観たかった気もします。
[キャスト]
演出振付: 金森穣
音楽: utp_ ( alva noto + ryuichi sakamoto )
衣裳: 堂本教子
映像: 遠藤龍
出演・テスキト: Noism1
井関佐和子、藤井泉、小尻健太、宮河愛一郎、宮原由紀夫、藤澤拓也、亀井紗加、角田レオナルド仁、真下恵、青木枝美、中川賢
途中15分の休憩をはさむ1時間強の作品で、水、というかいわゆる水危機(ウォータークライシス)がテーマとなっています。
水を満たしたペットボトルで囲まれた舞台(手前にまで「猫避け」のようにずらりと並べられている)で、人々が水紛争を繰り広げる、というのが第一幕。
空のペットボトルが散乱するなか、水の入った一本のペットボトルをダークスーツを着用した男たちが大真面目に奪い合うという、深刻なのか滑稽なのか微妙な振付で始まります。
舞台背景に投影された水危機に関する映像、様々な暴力(性暴力含む)、地域紛争、妊娠出産など様々なイメージを重ねつつ、水資源枯渇(舞台上に降り積もってゆく砂)による終末論的世界へと突き進んでゆきます。
休憩をはさんで第二幕になると、世界破滅後を思わせる荒涼たる風景が広がります。舞台は砂漠化し、木々は枯れ、かろうじて生き延びている人間たちも何か変容しちゃってる。そんな悲惨でグロテスクな風景の中で、愛や家族の行方が描かれます。
ダンス公演としては、何といっても井関佐和子さんの動きが素晴らしい。特に、リフトされたときの水中を泳ぎ舞うような動きは印象的で、思わず、はっとさせられます。ラスト近く、出演者全員(ただしシルエット)による群舞が醸しだす静謐な寂寥感にも胸を打たれます。
随所に驚きを仕掛けた演出は悪くないし、ダンスのシャープさには感心したのですが、環境問題や家族といった象徴性を匂わせすぎるのは、ちょっとダサいかも。個人的には、小細工なしにがんがん踊るシーンがもっと観たかった気もします。
[キャスト]
演出振付: 金森穣
音楽: utp_ ( alva noto + ryuichi sakamoto )
衣裳: 堂本教子
映像: 遠藤龍
出演・テスキト: Noism1
井関佐和子、藤井泉、小尻健太、宮河愛一郎、宮原由紀夫、藤澤拓也、亀井紗加、角田レオナルド仁、真下恵、青木枝美、中川賢
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