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『アオイロ劇場』(ASA-CHANG&巡礼、熊谷和徳、康本雅子、斉藤美音子、井手茂太) [舞台(コンテンポラリーダンス)]

 「ASA-CHANG&巡礼」と親交のあるダンサーたちが集結して作り上げた話題作『アオイロ劇場』の舞台を観るために、夫婦で三軒茶屋は世田谷パブリックシアターに行ってきました。

 とにかく参加メンバーが凄い。タップダンスの熊谷和徳さん、半年ぶりにダンス復帰ということでファン騒然の康本雅子さん、そして井手茂太さんが今回は自ら踊るというので話題のイデビアンクルー。他にも多くの方々が出演していますが、私が知っているだけでもこれだけの大物がぞろぞろ共演。二度と見られない贅沢な舞台かも知れません。

 舞台中央に移動式演奏台が設置され、ASA-CHANG&巡礼がライブ演奏(一部)、周囲でダンサーたちが踊るという構成です。ガラ公演みたいに次々と出演者が入れ替わるというのではなく、多くの出演者が出たり入ったりして全員で一つの舞台を作っている感じでした。

 独立したソロは2つ。まず熊谷和徳さんのタップダンスで、パーカッションとの共演です。激しいリズムとテンションで観客を圧倒する見事なパフォーマンスにより大きな拍手を浴びていました。凄い凄い。

 もう一つのソロは、康本雅子さんの『背中』。康本雅子さん自身が振り付けた、椅子に座ったまま奇妙なやり方で手足を動かす異界のダンスです。同曲のプロモーションビデオで観たことがあるのですが、生で観ると全然印象が違いました。音と手足の動きが一体となって、不思議な感動が生まれてきます。

 他に目立っていたのはイデビアンクルーの斉藤美音子さん。バレリーナのコスプレでクラシックバレエを踊るという360度ひねくれた趣向。バレエダンサーなのは知っていましたが、実際に観たのは始めてです。けっこうイケてる。イデビアンクルーのメンバーが「小さい白鳥の踊り」で支援しようとして足を引っ張っているのがオカシイ。

 個人的に最も嬉しかったのが、井手茂太さん。何かの間違いでうっかり舞台に出てきてしまったという感じの変なおっさんが、いきなり凄いダンスを踊って観客の度肝を抜く。その動きのカッコ良さにシビれる。もっと観たいと思ったときには消えている。鮮やかな手口でした。

 ASA-CHANG&巡礼の音楽はかなり良かったのですが、観客はダンスファンが多かったらしく、ライブのノリで盛り上がることはありません。ラストは、観客の皆さんもさあ一緒に歌いましょう、と盛り上げを狙ったもののほとんど誰も歌わずスベっていましたが、あれはそういう演出意図なのか、それとも客層の想定ミスなのか、微妙です。

 というわけで、音楽よし、ダンスよし、お祭り感が強い90分の公演でした。一度にこれだけのダンサーを観ることが出来て満足です。

『アオイロ劇場』
2009年5月16日(土) 世田谷パブリックシアター

[音楽・演奏]
ASA-CHANG&巡礼

[総合演出]
ASA-CHANG、菅尾なぎさ

[振付・出演]
熊谷和徳、斉藤美音子、菅尾なぎさ、康本雅子

[出演]
ANI(スチャダラパー)、井手茂太、上田創、酒井幸菜、佐藤亮介、鈴木美奈子、須加めぐみ、中村達哉、中澤聖子、松之木天辺、メガネ、U-zhaan、ASA-CHANG

[空間美術]
宇治野宗輝、ASA-CHANG


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