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『「陰謀」大全(新装版)』 [読書(オカルト)]

2007年03月21日付け国営ロシアテレビ報道
「ロシア・ボゴリューボヴ村の住民数百人が、古いパスポートを新しいものへ変更するのを拒否している。新パスポートのバーコードに悪魔を象徴する数字が含まれているからだという」

 つい先日、流れたニュースです。あ~、あれだあれだ。

「バーコードには666という獣の数字が含まれており、これは世界を支配しようとする反キリスト(だかフリーメイソンだか何だか)の邪悪な陰謀である」

という奴ですね。まだ生きてたんだ。

 ことほどさように、陰謀論は根強い。というか変わらないんです。

 というわけで、「陰謀」大全の新装版が出ました。

 最近、手軽に読める情報源として、雑誌の代わりに新書が大はやりです。しかし、10年くらい前は「ムック」(書籍扱いの雑誌、あるいは雑誌別冊)が、その役目を果たしていたんです。

 そういうムックブームの中で、なかなかに怪しいテーマを扱うということで、私が特にお気に入りだったのは『別冊宝島』でした。また、それを文庫化した『宝島文庫』も、次々に買ったものです。

 本書は、そういう流れで1999年に文庫化されたものを、さらにまた新装版として出し直した一冊です。色々なライターが書いた原稿をそのまま並べたような構成で、その“雑誌感”というか、雑多な雰囲気には、ムックの香りが微かに残っています。

 内容ですが、要するに陰謀論についての雑文集です。決して体系的・網羅的に陰謀論を紹介してくれるものではありません。「三百人委員会とイルミナティの関係」について調べたい人は、別の本を捜す必要があるでしょう。

 あと、怪しい話題も出てきますが、全体として明るく仕上がっています。一部の陰謀論にありがちな、おどろおどろしいパラノイア的雰囲気が嫌いな人も無問題。

 しっかし、7~8年前に出た本なのに、今なお面白い、というか内容があまり古びてません。

 表面的には古い話題も、ちょこっと言葉を入れ換えるだけで、例えば「パソコン通信」を「2ちゃんねる」、「オウム真理教」を「反日××」、「1999年」を「2012年」、に入れ換えるだけで、イマドキの話題になってしまいます。本質は何も変わってないことがよく分かります。

 特に、UFO/NASAまわりの陰謀論は、本質どころか表面的な内容すらそのまま何も変わっていないのがオドロキです。明らかに停滞しています。ここらで一つ、この分野で新しい陰謀論を創り出して活性化を図るべきではないでしょうか。

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