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『ダフネ』(大島早紀子、白河直子) [舞台(コンテンポラリーダンス)]

 はっきり言ってリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲なんて好きじゃないし、オペラに興味ないし、ましてや『ダフネ』みたいなひねりのない痴話喧嘩話なんてどうでもいいわけです。

 でも、演出・振付をH・アール・カオスの大島早紀子さんが担当し、白河直子を初めとするカオスのメンバーが踊ると聞いて、それはぜひ観なければということで、夫婦で東京文化会館まで行ってきました。

 基本的にはオペラで、出演は二期会メンバー、演奏は若杉弘と東京フィルハーモニー交響楽団という豪華なプログラムなんですが、私たちのお目当ては当然、白河直子とH・アール・カオスのダンスシーンのみ。

 ひょっとしたら単なるバックダンサー扱いかしらん、という一抹の不安もあったのですが、思ったよりずっとダンスシーンが多く、最初と最後に白河直子のものすごいソロがありましたよ。特にラストのダフネ変容シーンの踊りは身震いもの。

 白河直子というダンサーは全く特別な舞踏家で、彼女が出てくるだけで舞台が異界と化してしまいます。

 他のメンバーも頑張っていて、いつものように吊りもバンバンあります。というか背景美術やら照明やら含めて、全体的にH・アール・カオス色が色濃く出た舞台でした。

 あれでつまらないシーン(出演者が歌ったり三文芝居しているシーン)を全部カットすれば、かなり良いコンテンポラリーダンス公演になったのに、惜しいと思います。

 大島早紀子さんにオペラの演出を依頼したのは、たぶん『クラリモンド』の成功を受けてのことだと思いますが、この作品も(ダンスシーンは)期待を裏切らない見事な出来ばえ。

 今後も「オペラとコンテンポラリーダンスのクロスオーバー企画」がどしどし出てくるといいなあ、と思います。

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