『空の中』(有川浩) [読書(SF)]
人類にとってほとんど未知の空域、高高度2万メートルの世界。そこで起こる謎の航空機事故。空軍の偵察機が未確認飛行物体をとらえた直後、機体は破壊された・・・(ここでミステリーゾーンかウルトラQのテーマ曲)。
という、もう定番中の定番、いわゆる「マンテル大尉オープニング」で始まる怪獣小説です。登場人物も、読者がちょっと困ってしまうくらいステレオタイプ。
「幼なじみ」パターンの気の強い女の子と、“私はガメラを許さない”パターンの執念深い美少女にはさまれる、怪獣の子供(?)を拾った優柔不断な男の子・・・という展開はちょっとベタ過ぎて読んでて恥ずかしいです。
一方、怪獣と意思疎通が出来るようになった(怪獣、日本語をしゃべります!!)後半、話は“異質な知性とのコンタクト”テーマのSFになり、人類との平和共存を目指した交渉がメインストーリーになります。主役は何と民間会社の社員(割と印象的なキャラクターです)。この辺は変化球として面白い。
読後感は悪くないのですが、全体的に力不足の感は否めません。もうちょっとキャラクターをうまく書き込む技を磨く必要があるかと思います。あと、怪獣小説にベタな色恋沙汰を混入させるのは、個人的にはどうかと思います。
という、もう定番中の定番、いわゆる「マンテル大尉オープニング」で始まる怪獣小説です。登場人物も、読者がちょっと困ってしまうくらいステレオタイプ。
「幼なじみ」パターンの気の強い女の子と、“私はガメラを許さない”パターンの執念深い美少女にはさまれる、怪獣の子供(?)を拾った優柔不断な男の子・・・という展開はちょっとベタ過ぎて読んでて恥ずかしいです。
一方、怪獣と意思疎通が出来るようになった(怪獣、日本語をしゃべります!!)後半、話は“異質な知性とのコンタクト”テーマのSFになり、人類との平和共存を目指した交渉がメインストーリーになります。主役は何と民間会社の社員(割と印象的なキャラクターです)。この辺は変化球として面白い。
読後感は悪くないのですが、全体的に力不足の感は否めません。もうちょっとキャラクターをうまく書き込む技を磨く必要があるかと思います。あと、怪獣小説にベタな色恋沙汰を混入させるのは、個人的にはどうかと思います。
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