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『ノクターン(夜想曲)』(佐東利穂子) [ダンス]

 2021年6月13日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って佐東利穂子さんのソロ公演を鑑賞しました。2019年の『泉』に続く、佐東利穂子さん自身の振付作品その第二弾です。勅使川原三郎さんは演出・照明を担当。冒頭、奥の壁に投影される光輪が銀河のように壮大に感じられてびっくり。

 『泉』と違って舞台装置は使いません。ショパンのノクターンの一曲一曲をそれぞれダンスとして踊ります。薄暗い照明がつくる夜の気配のなか、肉体が動くときの音や呼吸音も生々しく、妖精や幻想ではなく人間がそこにいて踊っているという存在感がまるで風圧のように感じられます。

 最初から最後まで意思の力みなぎる作品で、観ている方もへとへと。『泉』とはまた印象が異なり、試行錯誤の途中なのかとも思いました。今後、佐東利穂子さんが振付家としてどのような方向に進んでゆくのか楽しみです。





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