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『クロスグリップ』(振付:池田扶美代、パーカッション:加藤訓子) [ダンス]

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私達5人は、住んでいる国も街も環境も違います。その5人が鳥のように一つの空間に集まります。(中略)鳥や魚の群れが完璧に流れを保ち行動する事、見える事、見えない事、ルール、破られるルールなどに興味があります。たった4人で群れの習性は表すのは難しいですが、私達の中にある磁気と加藤訓子さんのバイブレーションが流れを作れると願っています。
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池田扶美代

 2016年1月9日は、夫婦で象の鼻テラスに行って池田扶美代さんの新作公演を鑑賞しました。池田さんを含む4名のダンサーが、加藤訓子さんのパーカッションに乗って踊る1時間弱の舞台です。

 中村恩恵さんや黒田育世さんとの共演が話題になり、一気に日本のコンテンポラリーダンスを牽引する一人となった観のある(個人の感想です)、パーカッショニストの加藤訓子さん。これまでに観た公演についてはこちら。

  2014年12月19日の日記
  『TETRAHEDRON テトラヘドロン』(黒田育世、中村恩恵、加藤訓子、高木由利子)
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2014-12-19

  2014年04月21日の日記
  『PLEIADES プレイアデス』(加藤訓子:パーカッション、中村恩恵:ダンス)
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2014-04-21

 今回の共演相手は池田扶美代さん。池田扶美代さんといえばローザス、ローザスといえばライヒ、ライヒといえば加藤訓子さん、という安直な連想が働いてしまうのですが、この公演もライヒの曲からスタートしたので何やら嬉しい。

 ライヒのリズムで、4人が緻密に、幾何学的に、ポジションを変えてゆきます。動きの要素が様々に組み合わされ、展開し、群れとして動きを創発してゆく。やがて加藤訓子さんのマリンバ演奏に合わせて各人のソロダンスも披露され、盛り上がってゆきます。

 印象的だったのは、自発的には動かない畦地亜耶加さんを、マネキンのように、あるいはアクションフィギュアのようにストップモーション(コマ撮りアニメーション)で踊らせるシーン。無表情でポーズを固定する畦地亜耶加さん、律儀に「作業」する川合ロンさんと木原浩太さん、「見張っている現場監督」の池田扶美代さん、という構図が素敵でした。

 全体的に、ぱっと見ると親密で楽しげな空間なのに、なぜか不穏な印象が強く、というか、池田さんが壁際に立って見ているだけで場が緊張するような気がします。存在感すごいなと。


[キャスト他]

演出・振付: 池田扶美代
音楽・パーカッション演奏: 加藤訓子
出演: 畦地亜耶加、川合ロン、木原浩太、池田扶美代



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