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2010年を振り返る(6) [年頭回顧]

2010年を振り返る[バレエ]

 2010年に観たバレエ(映像含む)のうち、印象に残ったものについてまとめてみます。

 何といっても昨年は、英国ロイヤルバレエ団でプリンシパルとして長年踊ってきた吉田都さんが引退するということで、世間の注目が集まった年でした。特にNHKが頑張ってくれました。

 まず正月から「第53回NHKニューイヤー・オペラコンサート2010」にて『“ロメオとジュリエット”よりバルコニーのパ・ド・ドゥ』(吉田都、ロバート・テューズリー)が放映され、夏には代表作『オンディーヌ Ondine』(フレデリック・アシュトン振付、吉田都、英国ロイヤルバレエ)の舞台映像が市販されました。

 秋になるとNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」が吉田都さんを取り上げ、引退までの日々を追うドキュメンタリー 『世界のプリマ 最後の闘いの日々 ~バレリーナ・吉田都~』を放映。話題になりました。

 そしてNHK教育「芸術劇場」にて、引退公演『ロメオとジュリエット』(吉田都、スティーヴン・マックレー)を全幕放映という快挙。感動でした。

 その間も、吉田さんが講師をつとめる『スーパーバレエレッスン ロイヤル・バレエの精華 吉田都』の再放送が続き、年末はNHK BShiにて『BSベスト・オブ・ベスト ハイビジョン特集 「輝く女 吉田都」』の再放送で幕を閉じました。

 まさに吉田都さんで明け、吉田都さんで暮れた一年だったと言えるでしょう。

 さて、残念ながら最近バレエ公演をほとんど観てません。どうしてもチケットがお高くなるので、ついつい「このチケット1枚をあきらめれば、コンテンポラリーダンス公演を三本くらい観ることが出来るし・・・」という気持ちになるのが敗因。というか貧乏性。

 結局、昨年観たバレエ公演は、『ブベニチェクとドレスデン国立歌劇場バレエ団の俊英たち』、『マイヤリング(うたかたの恋)』(タマラ・ロホ、カルロス・アコスタ、英国ロイヤルバレエ)、『ローザンヌ・ガラ 2010』だけという結果に終わりました。もちろん吉田都さんの引退公演のチケットは取れませんでしたとも。

 嬉しかったのが『ローザンヌ・ガラ 2010』です。2010年ローザンヌ国際バレエコンクールで三位入賞した佐々木万璃子さん目当てに劇場に駆けつけたのですが、中村恩恵さん、中村祥子さん、そして崔由姫(チェ・ユフィ)さんのバレエを舞台で観ることが出来て、もう大感激でした。

 映像作品としては、NHK教育「芸術劇場」で放映してくれたパリ・オペラ座『バレエ・リュス・プログラム』が印象に残っています。ニジンスキーの伝説的な『牧神の午後』を踊ったニコラ・ル・リッシュがすげえ。

 パリ・オペラ座と言えば、ドキュメンタリーフィルム『オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に』(セドリック・クラピッシュ監督)および『パリ・オペラ座のすべて』(フレデリック・ワイズマン監督)も良かった。特にワイズマン監督の作品は素晴らしい。

 他には、『シンデレラ』(アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス、パリ・オペラ座)、『ロメオとジュリエット』(タマラ・ロホ、カルロス・アコスタ、英国ロイヤルバレエ)、『マイヤリング(うたかたの恋)』(エドワード・ワトソン、マーラ・ガレアッツィ、英国ロイヤルバレエ)、『白鳥の湖 Swan Lake』(英国ロイヤルバレエ、マリアネラ・ヌニェス、ティアゴ・ソアレス)が印象に残りました。

 最後に触れておきたいのですが、大傑作バレエ漫画『舞姫(テレプシコーラ)』(山岸凉子)が、連載十年をこえて、ついに完結しました。まさか本当にこれで終わりだとは信じられないのですが、著者インタビューによると、最初からここで完結する構想だったそうです。がっかり。

 しかし、インタビューの最後に、少し意地悪く、『アラベスク』も第一部までしか構想してませんでしたから、などとさり気なく付け足して。読者悶絶。


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