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『キャプテン・アメリカはなぜ死んだか -超大国の悪夢と夢』(町山智浩) [読書(教養)]

 映画評論家、コラムニスト、あるいは「映画秘宝」創刊者としても知られている著者が書いた、アメリカの三面記事、マイナーなドキュメンタリーフィルム、変な映画、低俗なTV番組、などについて紹介しまくる痛快コラムが単行本になりました。

 低俗ゴシップ、猟奇的犯罪、ビジネス業界の醜聞、ロック界の底辺、大衆文化の闇、TV番組の狂気、有名人の痴態、日本への誤解、そしてアメリカンドリームの今、といった具合に100本ものコラムがひしめいています。

 ぶっ通しで読むと頭がクラクラするほど低俗な話題が多いんですが、面白いと言えばこれほど面白いものはありません。アメリカという超大国の病巣を切開してのぞきこんだような不健全な興奮を覚えます。

 それにしても、良きにつけ悪しきにつけ、アメリカで起こっていることは極端というかどっか歪んでいるというか。ゼッタイ頭オカしいよ、ヤバいよマジでっ。

 微笑ましい話や心温まる話も(少しは)ありますが、何しろ有毒コラムが多いのでほとんど記憶に残らず。読後、アメリカが少し遠くなるかも知れません。

 日本ではほとんど知られていない映画やドキュメンタリーフィルムの話題も豊富なので、そういうことに興味がある人は必読。単に好奇心で読むだけでも大いに楽しめます。でも「アメリカの真実を知りたい」とか思って読むのは止めた方がいいでしょう。あと下品な話、低俗な話題が嫌いな人にもお勧めしません。

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