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『ぶたぶたと秘密のアップルパイ』(矢崎存美) [読書(小説・詩)]

 待望のぶたぶたシリーズ最新作。当初『カフェぶたぶた』という題名で予告されていたので、見つけたときはタイトルにちょっと驚きました。

 でも、確かにこちらのタイトルの方が良いと思います。読者の好奇心を適度に刺激しますし、実際アップルパイは重要な小道具として最初から最後まで活躍しますし。タイトルの響きに惑わされてハリー・ポッターの新作だと思って買ってくれる人がいるかも知れないし(いません)。

 年齢不詳の中年男性にしては転職の達人である山崎ぶたぶた氏、今回は喫茶店の店員やっています。で、店にやってくる客が彼に“秘密”を打ち明けることで、ささやかな勇気や幸福を手に入れるという、そういう趣向の連作集です。

 全体は5つの短編から構成されていますが、短編集というよりは連作長編です。

 内容は読んでのお楽しみということにしておきますが、「ああ今回は主要登場人物(ぬいぐるみ以外)に中年男性がいないのが残念」と思っていたら、ちゃっかり出てきたのが個人的に嬉しい。

 あと、ぶたぶたが妙にネットに詳しくて、ウェブページの管理人をやってるというのも意外性があって良かったですね。

タグ:矢崎存美
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