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『フロム・ア・クラシカル・ポジション』(ウィリアム・フォーサイス) [映像(コンテンポラリーダンス)]

 現代の最先端を走っている振付家の一人、ウィリアム・フォーサイスの映像を2本収録したディスク。

 表題作はフォーサイス自身が踊る作品ですが、どうも画面が暗すぎてよく見えないので困惑しました。

 もう一本は『ジャスト・ダンシング・アラウンド』と題したドキュメンタリー映像で、フォーサイスへのインタビューと、彼が振付けた「失われた委曲 The Loss of Small Detail」をフランクフルト・バレエが公演したときの練習風景および断片的な舞台映像をまとめたものです。

 こちらは全体的に良い出来で、練習や舞台のダンスシーンがすごくカッコよく、実際に作品全体を観たい、と歯ぎしりする思いでしたよ。

 細かい動きの緻密さ、それらが組み合わさって舞台全体の印象を構築してゆく様子に、誤解を恐れずに言うなら、精密なメカニズムの動きを見たような感動を覚えます。

 そういえばフォーサイスの風貌も、いかにもインテリ系ハッカー然としていて、おそらくハッカーが性能を極限まで引き出すプログラムを書くような感じで、ダンサーの身体能力を絞り出すような振付をしているのだろうと思われます。

 ともあれ、フランクフルト・バレエの若いダンサーと比べても、フォーサイス自身が踊っているシーンが一番クールでカッコイイというのが凄いです。

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