『そのツラさは病気です』（西所正道）

　実態があまり知られてないために周りの人に理解してもらえない、それどころか医者でさえよく認識してない、でも本人はものすごくつらい、生きる意味を見失いそうになるほどツラい。そんな病気について解説してくれる本です。

　取り上げられているのは「うつ病」「慢性疲労症候群」「過敏性腸症候群」「パニック障害」「睡眠時無呼吸症候群」「慢性頭痛」「関節リウマチ」「更年期障害」「アルツハイマー病」。

　読むとこれがもう涙、涙で。

　ツラさを誰も分かってくれない。職場では冷笑され、上司には叱られ、家族から「甘えてる」とか「気の持ちよう」と言われる。病院に行っても、原因不明、治療法も未確立。絶望的な気持ちになります。

　えーと、通勤電車を途中で降りてトイレに駆け込むアナタ、激しい頭痛でうずくまるしかないアナタ、全身疲労で布団から起き上がれないアナタ、日中いつでも眠くて眠くて仕方ないアナタ、階段を降りるだけで全身の関節が悲鳴を上げるアナタ、そして約束を忘れるどころか約束したことすら思い出せないアナタ。まずは読んでみて下さい。それから家族にも読ませましょう。ただでさえツラいのすから、せめて周囲に理解されないツラさだけは解消したいものです。

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