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『フローラ 花、そして花』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]

 2021年3月26日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんの公演を鑑賞しました。勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんが踊る上演時間一時間ほどの作品です。

 二人のうちどちらが踊るかは日によって違うそうで、私たちが鑑賞した日は二人のデュエットでした。

 舞台背景、客席から向かって右の壁面、そして床に、ぼんやりとした花のイメージが投影されます。床にはときおり明るい光の環が現れ、それがダンサー交代や舞台上の雰囲気が転換したりする前ぶりになっているようです。

 照明と衣装は全体的に静寂な夜のイメージが強く、月の光に照らされた花、を連想させます。前半は勅使川原三郎さんが踊り、後半は佐東利穂子さんがメインでした。静かな、人の気配を感じさせない、人と無縁な美しい光景をずっと見ているような気持ちになります。

 佐東利穂子さんが激しい音楽(ロック曲の導入部を切り出し多重録音で重ね合わせミニマル音楽のようにしたと思しきもの)にあわせて何度も何度も旋回する強烈なダンスシーンがあり、その後にやってくる静かな終焉(しおれ枯れてしまう)との対比がすごく印象的でした。





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