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『沈黙の木霊』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]

 2019年11月3日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんの公演を鑑賞しました。上演時間1時間ほどの作品です。

 ほぼ三か月ぶりのアップデートダンス。『静か』をアップデートした上で改題した作品です。音楽も効果音もなく、まったくの沈黙あるいは静寂のなか、勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんが踊ります。ちなみに二年前に『静か』を観たときの日記はこちら。

  2017年07月03日の日記
  『静か』
  https://babahide.blog.ss-blog.jp/2017-07-03

 音楽という「解説」あるいは「指示」がないため、なにもかも見逃さない責任が、という謎のプレッシャーで精神集中を強いられます。聴覚というか感覚が鋭敏になり、舞台上の動きに対して観客側から反応する気配が、皮膚感覚のように感じられる。かなり疲れます。

 ときおり発作的あるいは激情にかられたように激しく動くシーンはあるものの、全体として、それぞれに手を差し伸べながらも誰にも触れることの出来ない孤独や寂しさを強く感じさせます。照明はいつもの通り素晴らしく、これだけで演出が完成しているところがすごい。



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