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『数をかぞえるクマ サーフィンするヤギ 動物の知性と感情をめぐる驚くべき物語』(べリンダ・レシオ:著、中尾ゆかり:翻訳) [読書(サイエンス)]

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 フンコロガシは、天の川のスナップ写真を頭にたたきこみ、この天体図を使って移動する。クマとニワトリは数をかぞえ、クジラは韻をふむ歌を作詞作曲する。アリは、鏡に映った自分の姿がわかるらしい。手話や絵文字を使って「おしゃべり」ができる類人猿は、物の名前がわからないときに、自分で言葉をつくる。そのいくつかは、驚くほど独創的だ。
(中略)
 この本を書くために動物の感情や賢さを物語るエピソードを集めたとき、いちばん苦労したのは、信頼できる科学的な証拠を見つけることではなかった。こんなにもたくさん集まったおもしろい話の中から、どれを採用するかだった。動物に関する驚くべき発見は、毎週のように、続々と報告されている。動物にはさまざまな感情があり、洞察力と知性でもって行動していることが証明され、私たちが動物やまわりの世界、私たち自身を見る目を根本的に変えている。
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単行本p.17、18


 道具や言語を作りだし、仲間の死を悼み、ライバルを騙し、他の種に対して利他的な思いやりを示す。動物の知性や感情について、研究者が発見した驚くべき成果を集めた一冊。単行本(NHK出版)出版は2017年12月、Kindle版配信は2017年12月です。


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 動物は豊かな感情をもっている。ネズミはくすぐられると笑う。カササギは、墜落死した仲間を木の葉でおおって、死を悲しんでいるように見える。ザトウクジラのメスは、年に一度女子会をして、そのために何千キロも旅をする。幼いチンパンジーは、棒きれを赤ちゃんに見立てて、ごっこ遊びをする。オマキザルは不公平に扱われると憤慨し、犬はほかの種が悩んでいるとなぐさめる。であれば、アメリカアカシカが利他的な行動をしてもおかしくないだろう。
(中略)
 動物の視点に立って調べるという手法が使われるようになったのは、比較的最近だ。昔は、正しい設問をしなかったために、動物の知能についてまちがった結論を出すことがあまりにも多かった。(中略)人間の偏見を考慮するにつれて、科学者はもっと創意に満ちた質問をするようになった。そうすることで、いろいろな種類の、想像もつかないような、すばらしい知能が明らかになっている。
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単行本p.16、232


[目次]

第1章 人間を笑う:ユーモアといたずら
第2章 おしみなく与える:恩返しと協力
第3章 規則を守ろう:公平とズル
第4章 そばにいて:友情
第5章 楽しいことが好き:遊びと想像力
第6章 わけへだてのない親切:思いやりと利他行動
第7章 神聖な気持ちになる:死と霊魂
第8章 私は誰?:自意識
第9章 動物とおしゃべりしたい:言語
第10章 かぞえる:数の認識
第11章 野生の王国のテクノロジー:道具を使う
第12章 道を見つける:空間認識能力
第13章 芸術のための芸術:創造力と美的感覚
第14章 知能指数を考えなおそう:動物の脳力



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