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『ビジュアルストーリー 世界の陰謀論』(マイケル・ロビンソン:著、ナショナルジオグラフィック:編、安納令奈:翻訳) [読書(オカルト)]

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 本書では、人々をいまも魅了してやまない有名な陰謀説や謎について、数多く取り上げる(中にはマイナーなものもある)。陰謀説の歴史は古く、何世紀も前から存在する。社会現象となった20世紀を経て21世紀の今なお、陰謀説は色褪せることなく人々の好奇心をかき立てている。
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単行本p.9


 ロズウェル、ケネディ暗殺、イルミナティ。写真などビジュアルを中心に、有名どころの陰謀論を広く浅く紹介してくれる一冊。単行本(日経ナショナルジオグラフィック社)出版は2019年6月です。


 80項目もの陰謀論が取り上げられています。陰謀論とはほとんど関係ない項目もかなり含まれており、とにかく陰謀論中心に人気のあるオカルトネタを無造作に大量に並べたという印象です。そういう意味で昔の子ども向けオカルト本のノリが感じられます。ちなみに邦題は「世界の陰謀論」となっていますが、取り上げられている話題は米国で知られているものばかりなので、あらぬ期待はしないように。


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 陰謀説の根底には、「さまざまな出来事はすべて誰かの思惑に操られている」という発想がある。陰謀論者に言わせれば、この世界に偶然起きた出来事などなく、表に出る情報はまやかしであり、裏ではすべてが陰謀でつながっている――だからこれは一種のパズルで、その謎は陰謀論者あるいは陰謀説ファンでなければ解けない、という。
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単行本p.6


 各項目についても表面的な紹介がごく短く書かれているだけなので、それぞれの陰謀論について背景や経緯などを知りたい読者にとっては不親切な本です。独特の視点や切り口があるわけでもなく、見た目でコリン・ウィルソン『超常現象の謎に挑む』みたいな本だと思って読むと失望します。


 本書のポイントは、とにかく大型本見開きでばばーっんと迫ってくる写真の迫力でしょう。あくまでビジュアルブックとして楽しむべき一冊です。米国で人気のある陰謀論の全体像を手っとり早く知りたいという方にもお勧め。


【目次】

1章 科学の陰謀

UFO
古代宇宙飛行士説
ロズウェル、そしてエリア51
ピラミッド
消えたソ連人宇宙飛行士たち
月面着陸
高エネルギー技術
地球温暖化と気候変動
HIV/エイズ
プラム島の秘密
SARSコロナウイルス
エボラウイルス
MKウルトラ計画
水道水へのフッ化物添付
優生学
ケムトレイル
フリーエネルギーとピークオイル
グローバル規模の大量監視
計画的旧式化
カウスピラシー
遺伝子組み換え作物(GMO)
砂糖にまつわる陰謀


2章 政治の陰謀

フリーメイソンとイルミナティ
古代レプティリアン(爬虫類人)・エリート説
新世界秩序説
ビルダーバーグ・グループ
スカル・アンド・ボーンズ
真珠湾攻撃
フィラデルフィア実験
湾岸戦争症候群
FEMA(米国連邦緊急事態管理局)
タイタニック号
巨大製薬会社(ビッグ・ファーマ)
9・11同時テロ攻撃
ロンドン同時爆破テロ
ロシア高層アパート連続爆破事件
パンアメリカン航空103便爆破事件
マレーシア航空370便
トランスワールド航空800便航空機事故
ブッシュ大統領とブレア首相、そして大量破壊兵器
バラク・オバマ
闇の国家


3章 歴史のミステリー

ストーンヘンジ
マヤ文明
ナスカの地上絵
ラスコー洞窟
アトランティス
失われたムー大陸
失われたレムリア大陸
ネス湖の怪物
ボドミンの野獣
イエティまたは怪人雪男
モスマン
テンプル騎士団
シオン賢者の議定書
反カトリック主義
ロンドンの大火
カトリック陰謀事件
ふたつのバビロン
イエスとマグダラのマリア
ファントム時間仮説
バーミューダ・トライアングル


4章 暗殺、行方不明、謀略

ロマノフ一族
JFK
ダイアナ妃
ヴワディスワフ・シコルスキ将軍
デイヴィッド・ケリー博士
アドルフ・ヒトラー
エルヴィス・プレスリー
ポール・マッカートニー
ウサマ・ビンラディン
ファラオの呪い
マリリン・モンロー
トゥパック・シャクール(“2パック”)
マイケル・ジャクソン
ルーカン卿
シャーガー
ウィリアム・シェイクスピア
切り裂きジャック



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