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『ありか』(島地保武、環ROY) [ダンス]

 2017年9月10日は、夫婦でKAAT神奈川芸術劇場に行って島地保武さんと環ROYさんが共演する公演を鑑賞しました。

[キャスト他]

出演・演出: 島地保武、環ROY
振付: 島地保武
音楽: 環ROY

 引き延ばしたダンベル型というか、離れて設置されたそれぞれ三・四畳ほどの四角い舞台ふたつを細い「通路」でつないだというか、そういう形のステージが鎮座しており、観客席はその「通路」をはさむようにして両側に並び、観客は「通路」ごしに向き合って座るという、ファッションショーのような舞台。そこでダンサーとラッパーの「対決」を見守る、という65分の作品です。

 最初はそれぞれ自分の領分(つまりダンスとラップ)でパフォーマンスを披露しあうのですが、次第に相手の領分に踏みこんでゆきます。二人で踊ったり取っ組みあったり、ラップの応酬をやったり、ラップに合わせて強引に形態模写してみせたり。

 島地保武さんの動きはさすがの迫力。至近距離で観ていると、ひとつひとつの動作に力強い説得力を感じます。ただ、振付がどうも単調に感じられたのが残念。つい先日、森山開次さん振付作品『不思議の国のアリス』に出演している島地保武さんを観たのですが、そのときの振付の方が好みでした。こう、はっちゃけた感じで。

 体力温存する工夫を色々と重ねつつも、1時間強の長丁場を二人できっちり踊って発話し続けたのは素晴らしい。即興もかなり入っていたようなので、おそらく公演ごとに内容は少しずつ変わっているのでしょう。気に入った観客は、違いを確認するために何度も観ることになるんだろうなあ。


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