2016年を振り返る(7)[教養・ノンフィクション] [年頭回顧]
2016年に読んだ本で最も感銘を受けたもののひとつが、第二次世界大戦においてファシズムと戦うための「武器」として世界中の戦場に送り込まれた特製ペーパーバック「兵隊文庫」の全貌を明らかにする『戦地の図書館』。すべての読書好きにお勧めしたい一冊です。
『戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊』(モリー・グプティル・マニング:著、松尾恭子:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-07-26
ある種のオタクたちがその執念で世界を変えてしまった経緯を詳しくかつ劇的に語った『誰が音楽をタダにした?』や『数学者たちの楽園』には興奮させられます。血圧あげあげでヤバい。
『誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち』(スティーヴン・ウィット、関美和:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-11-09
『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』(サイモン・シン、青木薫:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-09-14
社会問題を扱った本としては、まさに今こそ急いで目を通した方がよい『共謀罪とは何か』、ネット炎上に参加する人は全体のわずか0.5パーセントに過ぎないという結論が話題となった『ネット炎上の研究』、性別分業という国家総動員体制の呪縛にとらわれ誰も幸福になれない日本社会の病理を鋭くえぐる『「居場所」のない男、「時間」がない女』の三冊が印象的でした。
『共謀罪とは何か』(海渡雄一、保坂展人)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-09-07
『ネット炎上の研究 誰があおり、どう対処するのか』(田中辰雄、山口真一)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-06-23
『「居場所」のない男、「時間」がない女』(水無田気流)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-05-12
医療健康まわりでは、摂食障害に新たな方向から光をあてる『なぜふつうに食べられないのか』と、性的少数者特有のニーズを医師や看護師、ソーシャルワーカーなどの専門家に伝える冊子『LGBTと医療福祉』に感銘を受けました。
『なぜふつうに食べられないのか 拒食と過食の文化人類学』(磯野真穂)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-01-13
『LGBTと医療福祉〈改訂版〉』(QWRC)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-03-14
芸術まわりでは、尊敬する舞踊評論家である乗越たかおさんの熱い熱い沸点ごえダンス評論集『ダンス・バイブル』の増補版と、台北で開催された現代アート展示即売会のカタログに大興奮。
『ダンス・バイブル〈増補新版〉 コンテンポラリー・ダンス誕生の秘密を探る』(乗越たかお)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-03-23
『ART TAIPEI 2016 台北國際藝術博覽會カタログ」(社團法人中華民國畫廊協會、台湾)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-11-16
オカルト検証本としては、UMA実在の証拠とされるものを徹底検証した『未確認動物UMAを科学する』が面白く、ASIOSの二冊も安定した面白さ。
『未確認動物UMAを科学する モンスターはなぜ目撃され続けるのか』(ダニエル・ロクストン、ドナルド・R・プロセロ、松浦俊輔:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-11-08
『「新」怪奇現象41の真相』(ASIOS)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-01-21
『映画で読み解く「都市伝説」』(ASIOS)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-06-27
オカルト研究本としては、古事記と妖怪ウォッチ、狐憑きとゆるキャラ、お伽草子とコスプレといった具合に多種多様な分野にまたがる想像力と表現の歴史を俯瞰する『妖怪・憑依・擬人化の文化史』、くねくね、八尺様、南極のニンゲン、探偵!ナイトスクープの封印回、杉沢村といったネットで流布する現代説話とその伝播媒体である「電承体」についての研究書『ネットロア』、そして「円盤搭乗者」と「妖精」との驚くべき類似性に着目し70年代以降のUFO研究にニューウェーブを巻き起こした伝説的名著の翻訳私家版『マゴニアへのパスポート』。
『妖怪・憑依・擬人化の文化史』(伊藤慎吾:編集)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-03-09
『ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承』(伊藤龍平)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-05-16
『マゴニアへのパスポート』(ジャック・ヴァレ、花田英次郎:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-02-22
そして、上記『マゴニアへのパスポート』の刊行を記念してジャック・ヴァレの特集を組んだオカルト同人誌『UFO手帖 創刊号』が素晴らしい。何といっても私(馬場)も参加しているのでためらいなく推薦させて頂きます。さあ、今すぐ通販を申し込もう!
『UFO手帖 創刊号』(Spファイル友の会)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-11-24
『戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊』(モリー・グプティル・マニング:著、松尾恭子:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-07-26
ある種のオタクたちがその執念で世界を変えてしまった経緯を詳しくかつ劇的に語った『誰が音楽をタダにした?』や『数学者たちの楽園』には興奮させられます。血圧あげあげでヤバい。
『誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち』(スティーヴン・ウィット、関美和:翻訳)
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『数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち』(サイモン・シン、青木薫:翻訳)
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社会問題を扱った本としては、まさに今こそ急いで目を通した方がよい『共謀罪とは何か』、ネット炎上に参加する人は全体のわずか0.5パーセントに過ぎないという結論が話題となった『ネット炎上の研究』、性別分業という国家総動員体制の呪縛にとらわれ誰も幸福になれない日本社会の病理を鋭くえぐる『「居場所」のない男、「時間」がない女』の三冊が印象的でした。
『共謀罪とは何か』(海渡雄一、保坂展人)
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『ネット炎上の研究 誰があおり、どう対処するのか』(田中辰雄、山口真一)
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『「居場所」のない男、「時間」がない女』(水無田気流)
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医療健康まわりでは、摂食障害に新たな方向から光をあてる『なぜふつうに食べられないのか』と、性的少数者特有のニーズを医師や看護師、ソーシャルワーカーなどの専門家に伝える冊子『LGBTと医療福祉』に感銘を受けました。
『なぜふつうに食べられないのか 拒食と過食の文化人類学』(磯野真穂)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-01-13
『LGBTと医療福祉〈改訂版〉』(QWRC)
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芸術まわりでは、尊敬する舞踊評論家である乗越たかおさんの熱い熱い沸点ごえダンス評論集『ダンス・バイブル』の増補版と、台北で開催された現代アート展示即売会のカタログに大興奮。
『ダンス・バイブル〈増補新版〉 コンテンポラリー・ダンス誕生の秘密を探る』(乗越たかお)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-03-23
『ART TAIPEI 2016 台北國際藝術博覽會カタログ」(社團法人中華民國畫廊協會、台湾)
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オカルト検証本としては、UMA実在の証拠とされるものを徹底検証した『未確認動物UMAを科学する』が面白く、ASIOSの二冊も安定した面白さ。
『未確認動物UMAを科学する モンスターはなぜ目撃され続けるのか』(ダニエル・ロクストン、ドナルド・R・プロセロ、松浦俊輔:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-11-08
『「新」怪奇現象41の真相』(ASIOS)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-01-21
『映画で読み解く「都市伝説」』(ASIOS)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-06-27
オカルト研究本としては、古事記と妖怪ウォッチ、狐憑きとゆるキャラ、お伽草子とコスプレといった具合に多種多様な分野にまたがる想像力と表現の歴史を俯瞰する『妖怪・憑依・擬人化の文化史』、くねくね、八尺様、南極のニンゲン、探偵!ナイトスクープの封印回、杉沢村といったネットで流布する現代説話とその伝播媒体である「電承体」についての研究書『ネットロア』、そして「円盤搭乗者」と「妖精」との驚くべき類似性に着目し70年代以降のUFO研究にニューウェーブを巻き起こした伝説的名著の翻訳私家版『マゴニアへのパスポート』。
『妖怪・憑依・擬人化の文化史』(伊藤慎吾:編集)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-03-09
『ネットロア ウェブ時代の「ハナシ」の伝承』(伊藤龍平)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-05-16
『マゴニアへのパスポート』(ジャック・ヴァレ、花田英次郎:翻訳)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-02-22
そして、上記『マゴニアへのパスポート』の刊行を記念してジャック・ヴァレの特集を組んだオカルト同人誌『UFO手帖 創刊号』が素晴らしい。何といっても私(馬場)も参加しているのでためらいなく推薦させて頂きます。さあ、今すぐ通販を申し込もう!
『UFO手帖 創刊号』(Spファイル友の会)
http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2016-11-24