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『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら paper version 3』(川口晴美:詩、芦田みゆき:写真、小宮山裕:デザイン) [読書(小説・詩)]


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芦田みゆきさんの写真32枚と、川口晴美さんの詩から抜粋した32篇の言葉たちを、それぞれ2枚ずつ、裏表が異なる組み合わせにして、合計で64枚のカードになっています。(中略)アイデア次第でいろいろな楽しみ方ができる「双花町」です。
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 2016年7月10日は、夫婦で江戸東京博物館に行って、行列の出来ている「大妖怪展」を尻目に、詩の同人誌即売会「第20回 ポエケット」に参加してきました。そこで購入したものです。

 これは、『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら』のスピンオフ作品。

 これだけでは説明不足と思われますので補足しておきますと、まず『双花町』はKindleで配信されている全6篇から構成された長編ホラーミステリ詩。不穏な言葉と、不穏な写真を、不穏な構成で組み合わせた、不穏な作品です。読了時の紹介はこちら。


  2014年10月08日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら vol.1』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2014-10-08

  2014年10月21日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら vol.2』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2014-10-21

  2015年01月27日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら vol.3』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27

  2015年06月09日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら vol.4』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-06-09

  2015年07月27日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら vol.5』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-27

  2015年09月03日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら vol.6』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-09-03


 この、最初から電子書籍としてのみ配信された『双花町』の、"paper version"という謎めいた存在。といっても電子書籍を紙に印刷したものではなく、『双花町』を構成している言葉と写真を、『双花町』とは異なる方法で再構成したものになっており、おそらくデザイン担当の小宮山裕さんのこだわりが形になっちゃったものだと思われます。

 "paper version 1"は入手し損ねたのですが、"paper version 2"を手に入れたときの紹介はこちら。


  2015年07月06日の日記
  『双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら paper version 2』
  http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2015-07-06


 "paper version 2"は箱の中に『双花町 vol.2』を構成していた言葉と写真が色々な形で具現化したものが詰め込まれていたのですが、今回の"paper version 3"はすっきりとしたカードデッキになっています。64枚のカードはそれぞれ表には『双花町 vol.3』の言葉の断片、裏には写真が、それぞれ印刷されています。

 基本的には、言葉と写真をランダムに組み合わせて自分だけの『双花町』を作る、ということでしょうが、説明書には「ポーカーのようなもの」「連詩のようなもの」「神経衰弱、ババ抜き」「かるた」といった遊び方も提案されています。

 次の"paper version 4"はどのようなものになるのか。色々と想像してしまいます。


タグ:川口晴美