SSブログ

『LOVE ME TenDER』(構成・振付:近藤良平、コンドルズ) [ダンス]


――――
伊坂 新作の構想はもうあるんですか?

近藤 中身はまだですが、タイトルは『LOVE ME TenDER』。10回記念を「テンだー!」とシャレて、うちの勝山(康晴)がつけました。

伊坂 ダジャレ偏差値が高い!(笑)。
――――
公演パンフレット掲載「特別対談! 伊坂幸太郎×近藤良平」より


 2016年6月19日は、夫婦で彩の国さいたま芸術劇場に行って、近藤良平率いる大人気ダンスカンパニー「コンドルズ」の新作公演を鑑賞しました。毎年、この時期になるとさいたま芸術劇場にやってくる恒例の、劇場関係者いわく「地域の皆様にも初夏の風物詩として親しまれている」、コンドルズさいたま公演です。

 今回は第10回という記念公演。といっても、いつものように、人形芝居、紙芝居、コント、その他様々な演目を次々と繰り出しながら、かっちょいいダンスを踊って、最後は近藤良平さんのすげえソロで締めるという、安定のクオリティというか、確実に楽しめる90分。

 タイトロープ(綱渡り)、ロープスキッピング(縄跳び)など、コンテンポラリーサーカスの要素をちゃっかり取り入れつつ、あくまでコンドルズ風に演出してくるところがニクい。水素水って、あんな方法で製造してたのかー。

 場面ごとにテーマとなる色があったりして、照明は派手でカラフル。七色の光線に照らされる群舞は強烈な印象を残します。それと、人形芝居や紙芝居は、何というか、次元の違う出来栄えになっていて、すごい、うーっ、はっ。

 ラストの近藤良平さんのソロはとにかく素晴らしく、思わず息をのんで見守ってしまいます。前回、前々回のさいたま公演とは違って、今回は舞台道具や大仕掛けのない純粋なダンスで勝負。拍手喝采でした。

 そして、恒例の「蜷川いじり」。今回は予想通り追悼ネタで、「さいたま芸術劇場はどうなってしまうんでしょうかっ」とか微妙にシャレになってないことを大声で叫びつつ、

「僕たちコンドルズ・コント班、通称“二軍”は、一度でいいから蜷川さんに舞台を見てもらいたいと思って毎回しょうもないコントを続けてきましたが、それも叶わなくなりました。最後にしょうもないオチを用意しましたので、どうか天国から見て下さい!」
(曖昧な記憶で書いているので引用は不正確。ごめん)と絶叫。

 観客もしみじみ感傷的な気分になったせいで、本当にしょうもないオチで笑う。



タグ:近藤良平
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇