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『傑作は西に死す』(東京ELECTROCK STAIRS vol.12、振付・音楽:KENTARO!!、高橋萌登、他) [ダンス]

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今回、作るにあたって出演者をもの凄く悩んだ。最終的にはメンバーと客演の飯塚さんを加えた6名となった。男は僕一人で淋しいけど、今はこれがベストだなと。
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KENTARO!!


 2015年12月4日は、夫婦で吉祥寺シアターに行ってKENTARO!!率いる東京ELECTROCK STAIRSの新作公演を鑑賞しました。KENTARO!!さん自身を含む総勢6名によるパワフルなダンスです。

 東京ELECTROCK STAIRS。ここしばらく観てなかったのですが、メンバーの動きが、これがもう、すっごくキレが良くなっていて驚きました。大きな動きを連続で繰り出しても、ぴたりと決まる快感。素早く、激しく、残像しか見えないような、観ていて強烈に気持ちいいダンスが、ばりばり。

 ヒップホップ風のいかにも激しいダンスに混じって、普段無意識にやってるようなあるあるしぐさ、細かくて緻密なフォーメーション転換、ウェイブのように伝わってゆくピタゴラ体操、そして渾身のソロ。ぴたりと同期して動いたりからんだりする複雑なシーンも多く、何しろ見応えがあります。

 さらにセリフや、特に意味はなさそうな会話なども、丁寧に配置。あれだけ動いておいてさらにセリフまで発声するのは大変だろうなあ。

  「台本によると、ここで服部が立ちあがることになっている」
  「腹から声出させんなよ!」

 振付と構成からは、何だか、妙な律儀さというか、細やかな気配りのようなものが感じられ、ヒップホップやストリートダンスの一般的イメージからは遠く離れています。ノリで何かするということは一切ない感じ。全体構成を考えて、きちんきちんと折り目正しく、端正に、ちゃんと揃えて、余白が出来ないように、正しいタイミングで、そして起爆。

 個人的に大好きな高橋萌登さんのダンスですが、海外招へいとかソロ公演とか色々あったためか、スケールが大きくなったという印象を受けます。どんなに激しく動いてもぶれない。勢い任せで動いている瞬間はなく、いつもすべてが完璧に制御されている、ゆるぎなき安心感。ゆったりとした動きもまた素晴らしく、いちいち華というか、ハレというか、すごく感激するです。


[キャスト等]

振付・音楽: KENTARO!!
出演: 横山彰乃、高橋萌登、服部未来、泊麻衣子、飯塚ゆかり、KENTARO!!


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