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『ひまわり』(構成・振付:近藤良平、コンドルズ) [ダンス]

 「この劇場で最も長く上演されているのはシェークスピア、16年。二番目はコンドルズ、8年。何かが間違っています」

 2014年5月25日は、夫婦で彩の国さいたま芸術劇場に行って、近藤良平率いる大人気ダンスカンパニー「コンドルズ」の新作公演を鑑賞しました。

 彩の国さいたま芸術劇場開館20周年記念公演ということですが、もちろん、いつも通りのコンドルズ。ギャグ、芝居、影絵、人形劇(というか楽屋ネタ)、映像、もちろんダンス。あらゆるネタを次々と放り投げては回収しないで次いってしまう勢いに満ちた鉄板安定の楽しさ100分。

 今回は何と言ってもラストが凄い。

 狂躁的でかっちょいい最後の群舞が終わり、静寂と薄暗がりのなか、舞台上にひとり残った近藤良平さん。そして、無音のまま、思わず息をのむような凄いソロダンスを踊ります。

 やがてそれも終わり、コンドルズのメンバーたちが舞台上に再登場してきて、観客も夢から覚めたような気持ちで「さあ、軽快なエンディングだ」と思うわけですが、ここから意表をついて、怒濤のひまわり演出が始まるのです。

 さいたま芸術劇場大ホールの大仕掛けを駆使して、観客の目の前で舞台大転換、消えるコンドルズ、出現するひまわり畑。夕日を思わせる照明。一面のひまわりの中、再び踊り始める近藤良平さん。すごい。虚を衝かれて、ぐっときます。じわっときます。泣ける。


タグ:近藤良平
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