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『謎解き超常現象III』(ASIOS) [読書(オカルト)]

 ASIOS (Association for Skeptical Investigation of Supernatural : 超常現象の懐疑的調査のための会)の謎解きシリーズ最新作。分野を問わず有名どころの超常ネタを取り上げて徹底検証。子供の頃に信じていたあの話、この事件、実はこんなんだったのか、という楽しい驚きまみれの一冊。単行本(彩図社)出版は2012年04月です。

 UFO、UMA、超能力、大予言など様々な超常現象を取り上げ、まずは広く知られているストーリーを「伝説」としてまとめ、続いて「真相」としてその検証結果を解説する、という二段構成で楽しませてくれる「謎解き」シリーズの新刊です。

 「伝説」のストーリーを読んで「あったあった。子供の頃、マジで信じて怖がったなあ」などと懐古にふけり、あるいは「あ、それ最近よく聞くけど何なの結局」などと好奇心を刺激され、続いて「真実」を読んで「え、そうだったの。何それ、しょぼーん・・・」と驚き脱力しつつも、実は意外に大喜び。一ネタで二度おいしい本。

 取り上げられている総計34個の話題も、ごく最近のトピックから懐かし系のネタまで幅広く選ばれており、心の琴線に触れます。主な項目をざっと挙げてみましょう。

 サイ・ババの奇跡、バクスター効果(植物にも意識がありテレパシーに反応する)、日月神示の予言、田代峠の怪奇事件、リンカーンとケネディの不思議な一致点。

 ファフロツキーズ(空からの奇妙な落下物)、アズテックUFO墜落事件、イースタン航空機事件、ベルギーのUFOウェーブ、クラリオン星人とのコンタクト、ベテルギウス爆発による地球滅亡説、エレーニン彗星地球衝突説、地球空洞説。

 「スクリューのガー助」の写真、シーサーペントの写真、屋久島の精霊の写真、ヒバゴン、トスカーナのエクスカリバー、トンカラリン、源義経=ジンギスカン説。

 全ての項目について知っていたという方は、かなりの通でしょう。個人的に、日月神示、田代峠、トスカーナのエクスカリバー、トンカラリンなど本書で初めて知った項目も多く、勉強になりました。何の勉強かはさておき。

 また、ヒバゴンの謎を解くため現地に取材に行った記事など、独自調査によるレポートが素晴らしい。やっぱり、現地に行って実際に話を聞く、という姿勢は大切ですよね。また、源義経=ジンギスカン説の記事も、この奇説それ自体の歴史を深く追っていて、読ませます。

 自分ではお馴染みだと思っていたネタについても意外に知らないことが多く、何度も驚かされました。例えば「惑星クラリオン」は太陽系内にあると思っていたのですが、後にクラリオン星人が「地球から15万光年離れた別の銀河系」にあると言い出したとのことで、そっか、それってつまり大マゼラン星雲のイスカンダルだと云いたいわけですね、分かります。

 それから、さりげなくリアル犬神明氏が登場していてびっくり。

 もちろんまっとうな読者でも楽しめるように工夫されているので、オカルト界隈やスピリチュアル方面の定番ネタを知っておきたいだけ、という方にもお勧め。1巻から3巻、それに『謎解き古代文明』も読めば、ちょっとしたオカルト通になれそうです。


タグ:ASIOS
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