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『SFが読みたい! 2012年版』 [読書(SF)]

 さあ、昨年のベストSFが発表される時期がやってまいりました。「ベストSF2011 国内篇・海外篇」の発表です。 さっそく、自分が読んでいた作品数を数えてみました。

 まず国内篇ですが、ベスト20のうち読んでいたのは5冊。かなり寂しい結果になりました。読んでいた5冊は次の通りです。

ベストSF国内篇第3位
  『ダイナミックフィギュア(上)(下)』(三島浩司)
  2011年05月27日の日記参照

ベストSF国内篇第4位
  『11 eleven』(津原泰水)
  2011年07月22日の日記参照

ベストSF国内篇第11位
  『機龍警察 自爆条項』(月村了衛)
  2011年09月29日の日記参照

ベストSF国内篇第15位
  『鳥はいまどこを飛ぶか  山野浩一傑作選I』(山野浩一)
  2011年12月22日の日記参照

ベストSF国内篇第18位
  『MM9 -invasion-』(山本弘)
  2011年07月28日の日記参照


 1位に選ばれたのは『これはペンです』(円城塔)。芥川賞候補になるも(またしても)落とされた作品で、もしかしたらSF界隈の皆さん、抗議の気持ちも込めて投票したのかも知れませんね。

 結果的には本作でベストSF第1位を獲得、次の『道化師の蝶』で第146回芥川賞を受賞、オマケに某芥川賞選考委員に引導を渡す、という快挙をなし遂げました。まことにめでたい。

 気が早い話題ですが、来年のベストSF国内篇第1位に『屍者の帝国』(伊藤計劃、円城塔)が選ばれるような予感がしてきました。


 さて、海外篇ですが、ベスト20のうち読んでいたのは7冊。1位から5位まで全て読んでいたのでちょっと安心しました。読んでいた7冊は次の通りです。

ベストSF海外篇第1位
  『プランク・ダイヴ』(グレッグ・イーガン)
  2011年09月30日の日記参照

ベストSF海外篇第2位
  『ねじまき少女(上)(下)』(パオロ・バチガルピ)
  2011年06月03日の日記参照

ベストSF海外篇第3位
  『奇跡なす者たち』(ジャック・ヴァンス)
  2011年10月04日の日記参照

ベストSF海外篇第4位
  『クロノリス -時の碑-』(ロバート・チャールズ・ウィルスン)
  2011年06月06日の日記参照

ベストSF海外篇第5位
  『スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選』(山岸真 編)
  2010年12月02日の日記参照

ベストSF海外篇第11位
  『ミステリウム』(エリック・マコーマック)
  2011年02月04日の日記参照

ベストSF海外篇第14位
  『アライバル』(ショーン・タン)
  2011年05月13日の日記参照


 こちらの話題は何といってもグレッグ・イーガンとパオロ・バチガルピが、わずか1票差で1位と2位を分けるという大接戦ぶり。ベテランが書いた極北的なハードSFに対して、新鋭が書いたポストサイバーパンク。SFのアイデアとイメージで押しまくるイーガンに対して、小説としての上手さで読ませるバチガルピ。確かに息詰まる対決といってよいでしょう。というか別に対決してないけど。

 去年はそれなりにSFを読んだ気がするのですが、よく考えてみたら、ベストSF2010に選ばれた未読作品を遅ればせながら「追っかけ読み」するのに忙しくて、新刊をパスしていたのでした。

 というわけで、今回ベストSF2011に選ばれた未読作品を「追っかけ読み」するだけで今年が終わってしまうような気がしてきたのですが、こういう「みんなの評価を確認してから手を出す」みたいな読み方は、ちょっとみっともないですねえ。うーん。


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