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『スティーヴ・ライヒの最新作「WTC 9/11」世界初演~クロノス・クァルテット演奏会~』(NHK BS プレミアムシアター) [映像(映画・ドキュメンタリー)]

 昨夜(2011年09月10日)のNHK BS プレミアムシアターにて、ミニマルミュージックの巨匠、スティーヴ・ライヒの最新作「WTC 9/11」の世界初演を含む演奏会の記録映像を放映してくれました。録画しておいて観ました。

 私がスティーヴ・ライヒの音楽とはじめて出会ったのは、ケースマイケル率いるベルギーのコンテンポラリーダンスカンパニー「ローザス」の、『ファーズ』というダンス作品の市販映像においてでした。ライヒ初期のミニマルミュージック作品とローザスのダンス表現が見事に共鳴していて、それはもう大変なショック。

 そのときも気になったのですが、決定的だったのは2008年07月04日の夜に放映されたNHK教育「芸術劇場」、『スティーヴ・ライヒの世界・その魅力』という番組です。

 2008年5月21日に東京オペラシティ・コンサートホールで収録されたライヒの代表作『18人の音楽家のための音楽』と、日本初演の新作『ダニエル・ヴァリエーションズ』、そして2008年2月25日にNHK放送センター101スタジオで収録された『ディファレント・トレインズ』の3曲を一挙に放映してくれたのです。感動のあまりすぐCDを何枚も購入して、とりつかれたように聴きまくり。

 2009年10月05日には、カナダのコレオグラファ、ジネット・ローランのダンス作品を観るために青山劇場に行き、そこでスティーヴ・ライヒの「ドラミング Drumming」を全曲生演奏で聴きました。意識も時間感覚も消し飛ぶ超常体験としか言いようがなく。

 そして、いよいよスティーヴ・ライヒの新作の世界初演の様子を観ることが出来たわけです。「WTC 9/11」、もちろん2001年09月11日米国で起きた同時多発テロを題材にした作品です。

 911テロを体験した人々の声、あらかじめ録音された弦楽四重奏の調べ、そしてクロノス・クァルテットのライブ演奏が重なり合い、聴衆は緊迫感と劇的効果に満ちた「911追体験」をすることになります。実際には演奏時間15分ほどの短い作品でありながら、その迫力に押されて、感覚的には一時間ほど聴いていたように感じました。感動しました。

 他にも、『トリプル・クァルテット』と『ザ・ケイヴ』からの一部抜粋、それに代表作の一つ『ディファレント・トレインズ』も演奏してくれましたが、個人的には、初めて聴いた『トリプル・クァルテット』がお気に入り。このスリルと緊張感は癖になります。


「スティーヴ・ライヒの最新作「WTC 9/11」世界初演~クロノス・クァルテット演奏会~」(NHK BS プレミアムシアター 2011年09月10日 23:30~放映)

[曲目]
『トリプル・クァルテット』
『ザ・ケイヴ』(抜粋)
『WTC 9/11』(世界初演)
『ディファレント・トレインズ』

[演奏]
クロノス・クァルテット(弦楽四重奏団)

収録:2011年3月19日
デューク大学 ペイジ・オーディトリアム
ノースカロライナ州 ダーラム


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