SSブログ

『第39回ローザンヌ国際バレエコンクール』(NHK教育) [映像(バレエ)]

 2011年2月6日に行われた第39回ローザンヌ国際バレエコンクール決勝の様子が、昨日(2011年5月8日)のNHK教育にて放映されました。世界20ヶ国から85名が参加し、決勝には残ったのは20名。そのうち12名が男性ということで、昨年に引き続き「男性ダンサーの時代」を印象づけました。

 日本からは、加藤静流さん(16歳)、小嶺沙耶さん(15歳)、堀沢悠子さん(16歳)の三名が決勝に残り、うち加藤静流さんが5位入賞、堀沢悠子さんが7位入賞という結果を出しました。おめでとうございます。

 昨年と同じくクリストファー・ウィールドンとキャシー・マーストンの振付作品がコンテンポラリー部門の課題となりました。昨年の放映のおかげで作品にはそれなりになじみが出来ていたので、ダンサーたちのパフォーマンスに集中して観ることが出来たのが嬉しい。

 さて個人的に気に入ったのは堀沢悠子さん。クラシック部門では可愛らしくキュートなスワニルダを踊ったかと思うと、コンテンポラリー部門ではキャシー・マーストン振付「リベラ・メ」を腹にぐっとくるような力強さとエネルギーで踊ってみせ、その小柄な身体から飛び出る多彩な表現には魅了されました。いずれ舞台で目にするときが今から楽しみです。

 一位入賞と観客賞を独占したブラジルのマヤラ・マグリさんは、さすが技術的に飛び抜けていただけでなく、そのダンスにはすでにプロの風格が漂っていました。決勝進出者のなかでただ一人、コンテンポラリー部門でキャシー・マーストン振付「トレーセス」を踊った(見事でした)のをみてもその自信のほどがうかがわれます。どこのバレエ学校にゆくかというより、むしろどれくらい観客が呼べるかがもう気になる感じ。

 男性では、コンテンポラリー賞を受賞した米国のデリン・ワターズ、また同じく米国のヘンリー・シドフォードが、いずれもコンテンポラリーに訴えてくるものがあり、強く印象に残りました。かっこいい。やはり年齢が上の方が、コンテンポラリーの表現に深みというか説得力が増していたように思います。

[番組情報]

解説: 安達悦子
司会: 礒野佑子

[決勝進出者と演目(テンコンポラリー)]

ト・カンヒン (中国)17歳
「キャプテン・アルヴィング」(キャシー・マーストン振付)

ジーナ・ストルム・イェンセン (ノルウェー)15歳
「ポリフォニア」(クリストファー・ウィールドン振付)

加藤静流 (日本)16歳 : 5位入賞
「リベラ・メ」(キャシー・マーストン振付)

オ・ハンドゥル (韓国)15歳
「ポリフォニア」(クリストファー・ウィールドン振付)

ブノア・ファヴル (スイス)17歳 : ベストスイス賞
「カリバン」(キャシー・マーストン振付)

チョウ・チギョウ(中国)17歳 : 3位入賞
「コメディア」(クリストファー・ウィールドン振付)

小嶺沙耶 (日本)15歳
「ゼア・ホエア・シー・ラヴド」(クリストファー・ウィールドン振付)

セム・ショウク (オランダ)17歳
「コメディア」(クリストファー・ウィールドン振付)

堀沢悠子 (日本)16歳 : 7位入賞
「リベラ・メ」(キャシー・マーストン振付)

ルベン・アロンソ・アルマグロ(スペイン)16歳
「コメディア」(クリストファー・ウィールドン振付)

ハン・ソンウ(韓国)18歳 : 2位入賞
「カリバン」(キャシー・マーストン振付)

マヤラ・マグリ(ブラジル)16歳 : 1位入賞/観客賞
「トレーセス」(キャシー・マーストン振付)

ジャック・バーティンショー (オーストラリア)18歳
「リベラ・メ」(キャシー・マーストン振付)

ソン・ゲイミョウ (中国)17歳
「ゼア・ホエア・シー・ラヴド」(クリストファー・ウィールドン振付)

パブロ・オクタヴィオ・ドス・サントス(ブラジル)18歳
「カリバン」(キャシー・マーストン振付)

デリン・ワターズ (アメリカ)19歳 : 6位入賞/コンテンポラリー賞
「リベラ・メ」(キャシー・マーストン振付)

リアナ・カーピオ (アメリカ)16歳
「ゼア・ホエア・シー・ラヴド」(クリストファー・ウィールドン振付)

ヘンリー・シドフォード (アメリカ)18歳
「コンティヌウム」(クリストファー・ウィールドン振付)

パトリシア・ジョウ (カナダ)17歳 : 4位入賞
「ポリフォニア」(クリストファー・ウィールドン振付)

ケヴィン・ペウン (フランス)19歳
「コンティヌウム」(クリストファー・ウィールドン振付)


タグ:ローザンヌ
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇