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『図解 UFO』(桜井慎太郎) [読書(オカルト)]

 主なUFO事件、基礎用語、研究家などの情報を、各項目ごとに見開き2ページで分かりやすくまとめたコンパクトなUFO情報ハンドブック。単行本(新紀元社)は2008年4月です。

 私も参加させて頂いている超常同人誌『Spファイル』の編集長でもある秋月さん(ペンパル募集さん)の紹介を読むと「まさに一家に一冊の円盤本」とのことなので、あわてて購入しました。というわけで、内容については秋月さんの紹介をお読みください。

    「#ufobooks 『図解UFO』桜井慎太郎」(UFOLORE.ORG)
    http://ufolore.org/hangar/404

 全体は「UFO事件」、「UFO基礎用語」、「UFO研究家&研究団体」、「UFOの正体」という四つの章に分かれており、「No.001 アーノルド事件」から「No.101 心理投影説」まで、100を超える項目が収録されています。後述の通り1項目あたりほぼ2ページなので全体は200ページ強となります。

 各項目は全て見開き2ページの共通フォーマットで整理されています。例外はロズウェル事件だけで、ロズウェル事件、ロズウェル神話、空軍調査レポート、という三本立てになっています。それでも三本のファイルはそれぞれ共通フォーマットで記載されており、全体を通した統一感は万全。

 その共通フォーマットですが、見開き左側ページには、ファイル番号、項目名(+英語名)、短い紹介文、要点をまとめた解説文が掲載されており、見開き右側ページには、イラストと図解(キーワード、タイムチャート、地図、リスト、ネタとして使われることが多いポイントなど)が掲載されているというもの。

 紹介文は割とあっさり目。情報は薄く、子細は省かれ、最小限これだけは知っておこう、というポイントに的を絞って書かれています。しかし、日時・場所・人物名などの基本情報はきっちりおさえてありますし(ここがいい加減なUFO本は多いです)、原則として時系列にそって、非常に分かりやすく解説されているのが特徴。

 そして本書のアピールポイントは、タイトルが示す通り、見開き右側ページの図解でしょう。例えば最初のファイル「アーノルド事件」を見ると、こんな感じ。

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「空飛ぶ円盤」の誕生
1947年6月24日

三日月形で中央にドームがある円盤 ----> 目撃!!(アーノルドのイラスト)

目撃談でアーノルドが表現する 「円盤を水面で水切りさせたような」
        ↓これが
    「空飛ぶ円盤」という語源となる
        ↓そして
    6月24日は「国際UFO記念日」とされた

関連項目
  ウェイヴ->No.058    ジャック・ヴァレー->No.081
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 えー、図解を文章で表現するのは無理なんですが、何となく雰囲気はお分かりでしょうか。キーワードには色がついており、いかにも「ここ、試験に出るから覚えとけよ」という感じ。

 受ける印象は学習参考書そのものです。試験に出るUFO。情報も「この項目について話題になることが多いか否か」という観点で取捨選択されており、例えば否定的な情報も、必ず誰かが指摘するに違いないツッコミどころや、話題として取り上げられることが多い後日談やら調査で判明した事実など、短い解説なのにきっちり書かれています。

 というわけで、とにかく「これ一冊読んでおけば、他人とUFO話をするときに困らない」という狙いが明確。そのぶん、UFO本としてのある種の「いかがわしさ」というか、読んでいてじりじりと現実がズレてゆくような不安感(個人的にコレがUFO本の醍醐味であると)などかけらもなく、あっけらかんと健全な印象です。個人的にはそこが物足りないと思いますが、まあ学習参考書にそんなものを求める必要はないと割り切るべきでしょう。

 イラストについては、うーん、確かに「図解」のメインではないのですが、やっぱり不満は残りますね。フラットウッズ・モンスターがハロウィーンの飾り物だったり、モスマンがポケモンだったり、ウンモ星人がデスノートだったり、MIBが妖怪人間ベムだったり、エゼキエル宇宙船がキングギドラだったり、何か心の中の大切なものを土足で踏みにじられたような気持ちになることもあった。

 というわけで、とにかく短期間でUFOについて勉強したい方、必要なときに基礎情報をさっと調べられる手軽なハンドブックを求めている方、怪しさがない健全でさわやかなUFO本があれば読んでみたいという方、あと「Spファイル友の会」の編集会議に出席しても会話の半分以上が意味不明なのについつい分かってる振りをして頷いてしまうちょっとさみしい方(SpF8参照)などにお勧めです。


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