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『愛書狂の本棚 異能と夢想が生んだ奇書・偽書・稀覯書』(エドワード・ブルック=ヒッチング、ナショナル・ジオグラフィック:編集、高作自子:翻訳) [読書(教養)]

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 奇書の棚は、こうして世界中から時代を超えて集まってきた本で次々と埋められていく。不可視インクの本、死をもたらす本、あまりに巨大でページをめくるのに発動機が必要な本、ページ数が多すぎて宇宙さえ破壊してしまう本、食べられる本、着られる本、皮膚や骨や羽や毛で作られた本、魔導書、呪術書、錬金術の巻物、告解の書、「食人呪文」と呼ばれる古代の書、天使と交信するための本、宝探しを手伝う悪魔を喚起する本、魔王が起こした訴訟、魔王の署名入り契約書、戦闘時に身に付けていた本、予言書、魚の腹から見つかった本、エジプト人のミイラをくるんでいた本、アングロサクソンの古い医学書、宝探しの本、聖書に隠された暗号文、ネズミで解説した日本の算術書、手のひらサイズの聖典、架空の魚の本、ありえない形の本、幻視の本、精神病患者による本、バイオリンやトイレットペーパーに書かれた戦時日記、あるいはもっと変わった本に至るまで。
 こうした奇書は、そのあたりの本よりずっと面白い話を秘めている。どの本も違う角度で「本とは何か」を私たちに問いかけてくる。愛書家の心を躍らせ、本を愛することの意味を再考させ、より深めてくれるのだ。
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「はじめに」より


「場所や時間や予算に制限されずに思う存分本を集められるとしたら、「最上級の奇書の棚」にはどんな本が並ぶだろうか」

 愛書家なら誰もが妄想するであろう「最上級の奇書」リスト。『世界をまどわせた地図』の著者が、今度は古今東西の奇書リスト作成に挑む。奇書にまつわる由来に加え、多数収録されている美しい画像の数々により、世に名高い稀覯本を手にした気持ちを感じさせてくれる一冊。単行本(日経ナショナルジオグラフィック社)出版は2022年3月です。

 参考までに、前作の紹介はこちら。

2018年09月27日の日記
『世界をまどわせた地図 伝説と誤解が生んだ冒険の物語』
(エドワード・ブルック=ヒッチング、ナショナル・ジオグラフィック:編集、関谷冬華:翻訳)
https://babahide.blog.ss-blog.jp/2018-09-27





目次

はじめに
「本」ではない本
血肉の書
暗号の書
偽りの書
驚異の収集本
神秘の書
宗教にまつわる奇書
科学の奇書
並外れたスケールの本
変わった書名
主な参考文献/索引





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