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『SFマガジン2020年8月号 特集・日本SF第七世代へ』 [読書(SF)]

 隔月刊SFマガジン2020年8月号の特集は「日本SF第七世代へ」でした。また『三体II 黒森森林』刊行記念として、劉慈欣の短編が翻訳掲載されました。


『親しくすれ違うための三つ目の方法』(高木ケイ)
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「エイリアンとか宇宙生物とか、そういうの信じちゃったら、私が今のコミュニティに求めてる楽しさは、なくなっちゃうような気がする」
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SFマガジン2020年8月号p.26


 米国の田舎町で、UFO本を書くために地元のUFOコミュニティに近づいてアブダクティに取材するなどしている語り手。今だから言うけど、あなたの祖父は謎の宇宙生物だったのよ、と祖母から教えられて動転する。


『クーリエ』(劉慈欣、泊功:翻訳)
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 はっきりしているのは、彼が上昇しているのではなく、地球が移動しているのであって、彼は絶対的に静止しているということだ。少なくともこの時空のなかで、彼は絶対的な静止状態にあった。
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SFマガジン2020年8月号p.235


 かつては高名だったものの今や年老いてバイオリンを演奏する他に楽しみのない科学者。あるとき謎めいた若者がやってきて、一挺のバイオリンを手渡してくれる。それは明らかに現代の技術では作れない楽器だった。老人の正体も若者の正体も最初から見え見えですが、油断していると最後に炸裂するトンデモタイムトラベル理論にのけぞることに。





タグ:SFマガジン
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