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『おかえり台湾』(池澤春菜、高山羽根子) [読書(随筆)]

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 東京よりもあったかい場所。漢字がたくさん並んでいて、オランダだったり、日本だったり、中国だったりしたことがある場所。昔から暮らしている多様な民族、動植物がある場所。
 ガイドブックでも、小説でも、専門家の研究書でもないような。いろんなことを見て、きいた旅人が、読んでいただいている旅人の皆さんと同じように旅をして、思ったことを書きとめる。そういうエッセイや旅行記の中間のようなものができたら、と思いながら書きました。
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「羽根子のあとがき」より


 博物館、茶藝館、独立系書店、アート、映画。文化芸術面を中心に、池澤春菜さんと高山羽根子さんが台湾を歩きまわる「エッセイや旅行記の中間のようなもの」。単行本(インプレス)出版は2020年5月、Kindle版配信は2020年5月です。


 池澤春菜さんも高山羽根子さんがいっしょに台湾へ。お二人の会話はこうです。


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「2017年にフィンランドで行われたSFのワールドコンでは、現地でばったり。羽根子さんは何故かずっとピカチュウの着ぐるみを着てたよね」
「あれが制服です」
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「羽根子さん、夜中にポテトチップスを食べているのを私は見逃しませんでしたよ」
「台湾のスナック菓子おいしい……」
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 台湾旅行ガイドブックというより、二人が博物館や書店など台湾の文化施設をめぐって色々と考えたことを書き記したものです。なかでもアニメ映画『幸福路のチー』の監督インタビューには力が入っており、これ目当てで購入してもよいかと思います。


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台湾人は日本が大好きですが、日本人は台湾に対する理解があまりないと思っているんです。だからこの映画で知ってもらえるとうれしいです。
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宋欣穎 監督インタビューより


〔目次〕

第1章 見渡せば博物館
第2章 通う茶藝館
第3章 本をうる人
第4章 体を癒やす
第5章 台湾アート最前線
第6章 映画でひもとく台湾史
第7章 やっぱり“食べる”





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