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『どこまでも世界』(小野寺修二、カンパニーデラシネラ) [ダンス]

 2020年3月1日は夫婦でKAAT神奈川芸術劇場に行って小野寺修二さんの新作を鑑賞しました。小野寺さんを含む4名が踊る80分の公演です。


[キャスト他]

振付・演出: 小野寺修二
出演: 大庭裕介、崎山莉奈、藤田桃子、小野寺修二


 舞台上には薄暗い部屋のセット。ドア、窓、壁にかけられた肖像画、ソファ、テーブル。落着いた雰囲気ですが、どこか不穏な気配も感じさせます。ここでおなじみの四名が謎のマイムを繰り広げます。

 まず崎山莉奈さんが、意味ありげなシーケンスを演じた直後、まったく同じシーケンスをそっくりそのまま繰り返すことで動作や表情から意味を失わせる、次に藤田さんが「強い風が吹き込んでくるなか傘を指して歩こうとする人」や「そこにない窓ガラスに触れる人」をやる、という具合。

 帽子と鞄を受け渡しすることで同一人物の演者が次々と入れ替わるとか、いきなり死体とか、いきなり銃声とか、いきなりテレビ画面とか。レストランで翻弄される小野寺修二さん、といった懐かしいシーケンスも。

 『空白に落ちた男』などデラシネラ初期作品を思い出させる場面が多く、原点回帰という印象が強い公演です。大庭裕介さん、崎山莉奈さんを加えた新生デラシネラのリブートという感じでしょうか。今にも何か悪いことが起きそうという不穏な空気を80分に渡って維持し続けてみせるところはさすがです。





タグ:小野寺修二
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