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『平均律』(勅使川原三郎、佐東利穂子) [ダンス]

 2019年3月8日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんの公演を鑑賞しました。バッハの平均律クラヴィーア曲集から抜粋したピアノ曲(演奏はリヒテル)に乗せて踊る上演時間60分の舞台です。

 しばらくアップデートダンスでは原作付き公演が続きましたが、ひさしぶりの抽象ダンス作品です。舞台中央と手前に電球(天井から長いコードで床すれすれの高さでぶら下がっている)、取り囲む三方の壁面にもオレンジ色の照明、そして天井からの照明。これらの照明を駆使して、広がりのある空間が作られてゆく様は、まるで奇跡のように感じられます。影の使い方が素晴らしい。

 ほぼ1時間ずっと踊り続ける作品で、それぞれのソロダンスもたっぷり観ることが出来ます。勅使川原三郎さんはもちろんですが、佐東利穂子さんの動きが魔術のよう。滑らかに宙を切る腕の動きが残してゆく残像、背後に伸びる影、そしてご本人、すべての視覚要素が巧みに組み合わさって一つのダンスを作り上げている、という印象を受けます。



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