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『夜はこれから』(カンパニーXY) [ダンス]

 2017年10月22日は、夫婦で世田谷パブリックシアターに行ってフランスのコンテンポラリーサーカスグループ「カンパニーXY」の公演を鑑賞しました。総勢22名が出演する75分の舞台です。

 シーソーや木の板を除けば他には何も道具を使わず、肉体のみでアクロバットを見せるというのが凄い。新鮮な驚きと興奮があります。

 基本的には人間タワー(立っている人の両肩に両足を乗せて立つ、これを二段、三段、さらには四段と増やしてゆく)ですが、三段タワーに向かって下からジャンプした演技者が空中回転しながら着地(着肩)して四段タワー完成とか、タワーのまま回転するとか、最上段の人が片手逆立ちするとか、とにかく見せ方が多彩で飽きさせません。

 登場するやいきなり出演者同士が無差別に乱闘するなど、諍いや仲違いを見せるのがミソで、難しい危険なアクロバットに挑むとき、自然と仲間意識が生まれて友情へと育っていく、ように感じさせます。これが感動的。やがては、数メートルの人間タワーの頂上から仰向けに倒れて落下するなど、仲間に対する絶対的な信頼なしに出来ないようなシーンが出てきて手に汗握ることに。

 意外にダンスシーンが多く、アクロバットの周囲で皆がにぎやかに踊っているという場面が繰り返されます。

 観客席には子供も多く、最初はざわざわしていたのですが、やがて固唾をのんで見守る雰囲気になってゆくのが手にとるように感じられました。やはりサーカス、曲芸は子供たちの注意を惹きつける力が強い。曲芸だけでなく、危険を前にして人と人が信頼しあい助け合い笑いあう姿に子供たちが感動してくれたらいいなあ、と思いました。



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