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『ワン◆ピース 2014』『十三夜』(Co.山田うん) [ダンス]

 2014年11月23日は、夫婦でシアタートラムに行って山田うんさんの二本立て公演を鑑賞しました。

 最初の『ワン◆ピース 2014』は、女性ダンサー5名で踊る作品を男性ダンサー7名が踊る作品として再構成した演目。上演時間は50分です。

 舞台上には、掃除ロッカーくらいの5つの直方体が置かれています。いずれもキャスターで滑らかに移動可能で、それぞれ背面は空いており正面は両開きの扉になっています。これを横一列に並べて、ダンサーが出たり入ったりする、というのが基本。後半になるとロッカーを移動させたり、様々な方法で使い倒します。

 誰かがロッカーから飛び出してきて踊り、またロッカーに飛び込む、と同時に別のダンサーが別のロッカーから出てくる。単純なこの仕掛けが意外にも新鮮な印象を与えてくれます。まるで何らかのアルゴリズムに沿って演算している機械のような感触。ロッカーから出てくるたびに同じダンサーが違う服を着ていたり髪型が変わっていたり、という驚きもあります。

 全体的にデジタルというか、緻密に設計されたクレバーな舞台という印象を受けました。

 二本目は『十三夜』という男女13名が踊る40分ほどの作品ですが、これが凄い。途切れることなくかっこいいダンスが繰り出されます。最初から最後まで見せ場が続くような印象。

 他のダンサーがフリーズしている(よく見るとゆっくりゆっくり動いていたり)ところに、緩やかな動きや、激しい動きを重ねてゆき、重力から時間の流れまで自在に操るような演出がものすごくクール。感電する。

 これで終わりかと思わせておいてから最後のパートになだれ込むのですが、ここの迫力にはノックアウト。ヘアピンカーブをドリフト走行で速度を落とさずに曲がるレーシングカーのような勢いで、舞台上をダンサーたちが走り回ります。勢いそのままに踊り、跳び、ダッシュし、これまでに見せたシーンが超高速で再生されて(もしかしたら走馬灯現象)、13名のダンサーが竜巻となって舞台を旋回。

 感動のあまり鳥肌が立ちました。とにかくもう、凄かった。かっこよくて気持ちよかった。もう今年の個人的お気に入りダンス公演ナンバーワンはこれで決まりではないかと。夜、なかなか寝つけません。

[キャスト]

振付・演出: 山田うん
音楽: ヲノサトル

『ワン◆ピース 2014』
出演: 荒悠平、川合ロン、木原浩太、小山まさし、酒井直之、城俊彦、長谷川暢

『十三夜』
出演: 荒悠平、飯森沙百合、伊藤知奈美、川合ロン、木原浩太、小山まさし、酒井直之、城俊彦、西山友貴、長谷川暢、広末知沙、三田瑶子、山下彩子


タグ:山田うん
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