『パリ・オペラ座バレエ学校創立300年記念ガラ、他』(パリ・オペラ座) [ダンス]
2013年07月01日(月)0:00から4時間30分、NHK BSプレミアム『プレミアムシアター』にて、パリ・オペラ座バレエ団の舞台映像を放映してくれました。放映されたのは、次の三つの公演です。
[パリ・オペラ座バレエ学校 創立300年記念ガラ]
2013年4月15日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
[マリ・アニエス・ジロ/マース・カニングハム プログラム]
2012年11月7日、9日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
[ウィリアム・フォーサイス/トリシャ・ブラウン プログラム]
2012年12月6日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
最初の一本はテレビ番組として制作されたバージョンらしく、記録映像やインタビューなども挟み込まれます。パリ・オペラ座舞踊監督のブリジット・ルフェーヴルさんへのインタビューでは、2014年に舞踊監督の地位をバンジャマン・ミルピエに譲るという話題なども。
『今から』(振付:ベアトリス・マッサン、ニコラ・ポール)
舞台上に設置された巨大な額縁の前後で、バレエ学校の男子生徒たちが躍ります。ルイ14世時代のバロック舞踊と現代バレエ風の動きを対比させることで、300年の歴史を表現するという趣向。
『ワルプルギスの夜』(原振付:レオ・スターツ、振付:クロード・ベッシー)
次は女子生徒たちの群舞をたっぷり見せる作品。そこはかとなく漂うおぼつかなげな風情も見どころ。
『祝典』(振付:ピエール・ラコット)
パリ・オペラ座バレエ団メンバーによる端正で優雅な作品。主演二人(マチュー・ガニオ、リュドミラ・パリエロ)のパ・ド・ドゥは素敵。
『青春の罪』(振付:ジャン・ギヨーム・パール)
舞台背景には巨大な月。深い群青の夜空をバックに生徒たちが赤い衣装で踊る。躍動感あふれる楽しい作品。
『ス・ザパランス』(振付:マリ・アニエス・ジロ)
上半身をカラフルな亀甲縛りにされたり、樹や虫や葡萄やスリッパのようなわけわからん着ぐるみを着せられたりしたダンサーたちが、幾何学的立体の周囲やら壁際やらでわらわら踊る作品。個々の動き(特に「すべる」「ひきずる」)が魅力的で、ラスト近くの群舞は感動的です。
ちなみにジロさんは振付のみで自身は躍りませんが、カーテンコールで(お馬鹿なドレス姿で)舞台に登場してくれました。
『アン・ジュール・ウ・ドゥ』(振付:マース・カニングハム)
ポストモダンダンスの巨匠、カニングハムの作品。
ジョン・ケージのノイズ音楽が流れる薄暗い舞台上、散らばったダンサーたちが、てんでバラバラな感じで機械的・無機的に動きます。まるでレッスン場でダンサーたちが気まぐれに自分の動きの断片を練習しているかのようでいて、ふいにシンクロしたり、関係性があらわになったり、無秩序の中から秩序が生まれたり、不思議な統一感と緊迫感が舞台を支配します。
ダンサーの個々の動き自体は意外に伝統的なのに、配置と構成の妙で、印象はとても現代的。古いとは感じられません。今やカニングハム作品が上演される機会も少ないので、貴重な舞台映像だと思います。
『オ・ズロゾニ/オ・コンポジト』(振付:トリシャ・ブラウン)
カニングハムに強い影響を受けた著名コレオグラファの一人、トリシャ・ブラウンの作品です。星空をバックに白い服を着て踊る三人。静と動の対比が鮮やかで、宇宙遊泳みたいなリフトがやたらかっこいい。てっきり往年の名作かと思ったら、比較的最近(2004年初演)にパリ・オペラ座のために振り付けられた作品とのこと。
[ウィリアム・フォーサイス/トリシャ・ブラウン プログラム]の記録映像なのに、大胆にもフォーサイス作品をばっさり省略。放映されませんでした。残念です。
[キャスト]
放映日 2013年07月01日早朝0:00-4:30
NHK BSプレミアム『プレミアムシアター』
[パリ・オペラ座バレエ学校 創立300年記念ガラ]
2013年4月15日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
演目
『今から』(振付:ベアトリス・マッサン、ニコラ・ポール)
『ワルプルギスの夜』(原振付:レオ・スターツ、振付:クロード・ベッシー)
『祝典』(振付:ピエール・ラコット)
『青春の罪』(振付:ジャン・ギヨーム・パール)
出演
パリ・オペラ座バレエ団、パリ・オペラ座バレエ学校の生徒、他
[マリ・アニエス・ジロ/マース・カニングハム プログラム]
2012年11月7日、9日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
演目
『ス・ザパランス』
振付
マリ・アニエス・ジロ
出演
レティシア・プジョル、アリス・ルナヴァン、ヴァンサン・シャイエ
パリ・オペラ座バレエ団
演目
『アン・ジュール・ウ・ドゥ』
振付
マース・カニングハム
出演
エミリー・コゼット、エルヴェ・モロー
パリ・オペラ座バレエ団
[ウィリアム・フォーサイス/トリシャ・ブラウン プログラム]
2012年12月6日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
演目
『オ・ズロゾニ/オ・コンポジト』
振付
トリシャ・ブラウン
出演
オーレリ・デュポン、ニコラ・ル・リッシュ、ジェレミー・ベランガール
[パリ・オペラ座バレエ学校 創立300年記念ガラ]
2013年4月15日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
[マリ・アニエス・ジロ/マース・カニングハム プログラム]
2012年11月7日、9日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
[ウィリアム・フォーサイス/トリシャ・ブラウン プログラム]
2012年12月6日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
最初の一本はテレビ番組として制作されたバージョンらしく、記録映像やインタビューなども挟み込まれます。パリ・オペラ座舞踊監督のブリジット・ルフェーヴルさんへのインタビューでは、2014年に舞踊監督の地位をバンジャマン・ミルピエに譲るという話題なども。
『今から』(振付:ベアトリス・マッサン、ニコラ・ポール)
舞台上に設置された巨大な額縁の前後で、バレエ学校の男子生徒たちが躍ります。ルイ14世時代のバロック舞踊と現代バレエ風の動きを対比させることで、300年の歴史を表現するという趣向。
『ワルプルギスの夜』(原振付:レオ・スターツ、振付:クロード・ベッシー)
次は女子生徒たちの群舞をたっぷり見せる作品。そこはかとなく漂うおぼつかなげな風情も見どころ。
『祝典』(振付:ピエール・ラコット)
パリ・オペラ座バレエ団メンバーによる端正で優雅な作品。主演二人(マチュー・ガニオ、リュドミラ・パリエロ)のパ・ド・ドゥは素敵。
『青春の罪』(振付:ジャン・ギヨーム・パール)
舞台背景には巨大な月。深い群青の夜空をバックに生徒たちが赤い衣装で踊る。躍動感あふれる楽しい作品。
『ス・ザパランス』(振付:マリ・アニエス・ジロ)
上半身をカラフルな亀甲縛りにされたり、樹や虫や葡萄やスリッパのようなわけわからん着ぐるみを着せられたりしたダンサーたちが、幾何学的立体の周囲やら壁際やらでわらわら踊る作品。個々の動き(特に「すべる」「ひきずる」)が魅力的で、ラスト近くの群舞は感動的です。
ちなみにジロさんは振付のみで自身は躍りませんが、カーテンコールで(お馬鹿なドレス姿で)舞台に登場してくれました。
『アン・ジュール・ウ・ドゥ』(振付:マース・カニングハム)
ポストモダンダンスの巨匠、カニングハムの作品。
ジョン・ケージのノイズ音楽が流れる薄暗い舞台上、散らばったダンサーたちが、てんでバラバラな感じで機械的・無機的に動きます。まるでレッスン場でダンサーたちが気まぐれに自分の動きの断片を練習しているかのようでいて、ふいにシンクロしたり、関係性があらわになったり、無秩序の中から秩序が生まれたり、不思議な統一感と緊迫感が舞台を支配します。
ダンサーの個々の動き自体は意外に伝統的なのに、配置と構成の妙で、印象はとても現代的。古いとは感じられません。今やカニングハム作品が上演される機会も少ないので、貴重な舞台映像だと思います。
『オ・ズロゾニ/オ・コンポジト』(振付:トリシャ・ブラウン)
カニングハムに強い影響を受けた著名コレオグラファの一人、トリシャ・ブラウンの作品です。星空をバックに白い服を着て踊る三人。静と動の対比が鮮やかで、宇宙遊泳みたいなリフトがやたらかっこいい。てっきり往年の名作かと思ったら、比較的最近(2004年初演)にパリ・オペラ座のために振り付けられた作品とのこと。
[ウィリアム・フォーサイス/トリシャ・ブラウン プログラム]の記録映像なのに、大胆にもフォーサイス作品をばっさり省略。放映されませんでした。残念です。
[キャスト]
放映日 2013年07月01日早朝0:00-4:30
NHK BSプレミアム『プレミアムシアター』
[パリ・オペラ座バレエ学校 創立300年記念ガラ]
2013年4月15日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
演目
『今から』(振付:ベアトリス・マッサン、ニコラ・ポール)
『ワルプルギスの夜』(原振付:レオ・スターツ、振付:クロード・ベッシー)
『祝典』(振付:ピエール・ラコット)
『青春の罪』(振付:ジャン・ギヨーム・パール)
出演
パリ・オペラ座バレエ団、パリ・オペラ座バレエ学校の生徒、他
[マリ・アニエス・ジロ/マース・カニングハム プログラム]
2012年11月7日、9日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
演目
『ス・ザパランス』
振付
マリ・アニエス・ジロ
出演
レティシア・プジョル、アリス・ルナヴァン、ヴァンサン・シャイエ
パリ・オペラ座バレエ団
演目
『アン・ジュール・ウ・ドゥ』
振付
マース・カニングハム
出演
エミリー・コゼット、エルヴェ・モロー
パリ・オペラ座バレエ団
[ウィリアム・フォーサイス/トリシャ・ブラウン プログラム]
2012年12月6日 パリ・オペラ座ガルニエ宮
演目
『オ・ズロゾニ/オ・コンポジト』
振付
トリシャ・ブラウン
出演
オーレリ・デュポン、ニコラ・ル・リッシュ、ジェレミー・ベランガール
タグ:パリ・オペラ座
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